週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

「KOIKEYA PRIDE POTATO」

コイケヤの“プライド” ちょい高級ポテトチップスを堪能

2017年02月08日 17時00分更新

 今日は湖池屋の「KOIKEYA PRIDE POTATO」を食べます。FRIEDではありません。PRIDEです。

 湖池屋のポテトチップスの歴史は、1962年「コイケヤポテトチップス のり塩」発売から始まります。そして2016年10月にはコーポレートブランドの統合を実施し、創業の原点である「株式会社湖池屋」として新たな一歩を踏み出したそうです。

 原点に立ち、未来へ踏み出す象徴。まさに、湖池屋のポテトチップスにかける“PRIDE”。というわけでKOIKEYA PRIDE POTATOができたとのこと。100%日本産じゃがいものみを使用し、まるで料理をつくるように素材と技法にこだわり抜いたと、自信を見せます。

 「秘伝濃厚のり塩」「松茸香る極みだし塩」「魅惑の炙り和牛」の3種類で、実売価格はいずれも160円前後。

 まずは、秘伝濃厚のり塩。日本産100%の青のりと、焼塩・藻塩・平釜炊きの塩を使用。また、味わいを引きしめる3種の唐辛子(細挽き、粗挽き、焙煎)をブレンド。口の中に広がるのりの風味と濃厚な味付けがクセになるといいます。

「KOIKEYA PRIDE POTATO 秘伝濃厚のり塩」

3種の塩と風味豊かな国産青のり、そして3種の唐辛子がアクセント

見た目はほんとうに普通ののり塩

 続いて、松茸香る極みだし塩。焼津産かつお節と日高産昆布に、松茸の香りを加え、焼塩・藻塩・平釜炊きの塩で味を作ったそう。奥深い“和”の味わいを感じられるとか。

「KOIKEYA PRIDE POTATO 松茸香る極みだし塩」

焼津産かつお節と日高産昆布に、松茸の風味をプラス

これまた見た目が普通

 最後は、魅惑の炙り和牛。和牛ならではの濃厚な旨味と炙りの風味、そして黒こしょうのキレ。一度食べたら虜になるとまで言います。

「KOIKEYA PRIDE POTATO 魅惑の炙り和牛」

厚く切った高級和牛を炭火で炙ったような旨味に、黒こしょうを加えた

外見はともかく、匂いもビーフ

おはしで食べます

 まずは秘伝濃厚のり塩。これがなんと、のり塩味です。気持ちさっぱりめ、油のべったり感は控えめ、というぐらい。「えっ、あまり変わらないじゃないか」と拍子抜けしましたが、これは湖池屋ののり塩に対する自信のあらわれ、なのかもしれません。味付けの基本は変えない、素材や作り方に少し手を加えた、ということかしら。

 松茸香る極みだし塩はどうか。これは原材料表示に「松茸」を見つけることができなかったので、あくまで香りということなのでしょう。むしろ、しっかりと効いただしの塩味が特徴。ポテトチップスらしからぬ繊細な味ですが、逆にこれ、お酒と一緒に食べたりすると違いがわかるのか気になります。

 そして、魅惑の炙り和牛。これはビーフの香りが力強く、黒こしょうのキレも味を引き締めており、幅広い層から指示を得られる予感がします。といってもジャンクすぎるわけではなく、香ばしさが強め。

 筆者以外の感想も欲しいところ。そこで、たまたま近くにいた2人の編集部員に感想を求めます。

アスキーのグルメレディ、ナベコさん

 まずはアスキーのグルメ担当、ナベコさん。

 「『のり塩』は味わいが濃いのに、油の嫌な味が出てこない、とても上品な仕上がり。のり塩は指にのりがつくのが気になるので、おはしで食べるのが適していますね」

 「『だし塩』はほのかな松茸の香りが確かにします。ポテトチップスでこの香りがするってすごい。後味がはかなく、3つの中で一番繊細な味わい。ビールなどに合わせて食べると、しっかり香りが感じられなくなるのではないかというところに懸念。白ワインと合わせるといいのかなあ」

 「『和牛』は牛の脂の香りがするのに、きつくない。ですが、ビーフに求めるパンチの面でいうと少しものたりないです。個人的には山芳製菓『わさビーフ』くらい、ビーフのジューシーさに酸味と緩急をつけてほしい」

アスキーの家電担当、盛田さん

 続いては家電なら任せろ、盛田さん。

 「『のり塩』7点、『だし塩』7点、『和牛』6点。繊細~。地方で言ったら京都~。たしかにおいしいけど本当に繊細なおいしさで、味わうときにポテチとは思えないほど気をつかいますね。お酒に合わせるならかなり淡白な味のビールじゃないと味の良さがわからなくなっちゃうかもしれない。いちばん好きだったのはだし塩。パーティーで出ていたらうれしい、かなあ?」

 日本のポテトチップスの老舗、湖池屋のこだわりの結晶。確かに高級で繊細ではあります。しかし、むやみやたらに高級路線にしないのも、お菓子メーカーとしての矜持を感じます。それは実売価格160円前後という点にも端的に表れている。「わけもわからず高価なものは出さないよ」というわけです。

 すなわち、50年以上にわたって培ってきたポテトチップスの味をベースにしつつ、ちょっとプレミアムな要素を取り入れた新製品。それがPRIDE POTATOなのであり、基本は変わらず、地に足の着いた価格帯にした点に、まさしく湖池屋のプライドがあるのでしょう。

 もっとも、弱点がなくはない。「いつもの味とすごく差がある」というわけではないので、インパクトに欠ける部分はある。また、味の濃さよりも、だしの味、塩の味といった、細かな要素に違いがあるので、たとえばお酒に合わせたときなど、味わいが消し飛んでしまうのではないかという懸念もあります。

 そのあたりを考慮に入れた上で食べるならば、一味違う湖池屋の意気込みが伝わる製品になっていると思います。


■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事