スマートフォンのケースと言えば、本体を傷から守る、あるいは本体をかっこよくかざるなど、さまざまな種類のものが販売されています。
中でも種類が多いのはiPhoneケース。本体形状のフルモデルチェンジが2年おき、製品のバリエーションも数機種しかないので、ケースメーカーも大量につくりやすいのでしょう。いまでは100円ショップでもケースが買えるほど、安いものも出まわっています。
中国で登場する魅惑の付加機能付きiPhoneケース
さらに、そんなスマホケースに複合的な機能を搭載した製品も出てきています。なかでも中国は「DSDS」が主流の国。すなわちデュアルSIM、デュアルスタンバイのスマートフォンが多数販売されています。そのため、シングルSIMしか使えないiPhoneをDSDS仕様にするケースがいろいろと出ています。以前書いた記事でも、中国のDSDS対応iPhoneケースをいくつか紹介しました。
でも、iPhone側で2枚のSIMを使えるようにするのは大変なもの。そのため、単純にiPhoneケースに携帯電話を内蔵させた製品が、中国では定期的に登場しています。最近のものはケースの厚みがかなり薄い、スリムなものも登場。これならケースを付けていても邪魔になりません。
また、ケースに取り外し可能な携帯電話を内蔵した製品も定期的にリリースされています。
最新型は携帯電話を引き出すとiPhoneスタンドにもなるというおもしろい製品。なお、これらは、残念ながら2Gのみ対応で日本では利用できません。
2017年は台湾などでも2Gが停波するだけに、3G対応版が欲しいところ。以前、シンガポールのメーカーがつくりのいいこの手の製品を出しており「来年は3G対応」なんて叫んでいたのですが、その後音沙汰が無くなってしまったのが残念です。
AndroidがiPhoneの背面で動くケースもあるが、スペックが問題
ところで、ケースに携帯電話が内蔵できるのならば、スマートフォンは入らないものかな? そんな発想も当然生まれるハズ。
ケースを取り付けるとiPhoneの画面がAndroidスマホになってしまうなんて夢のケースも過去に中国から生まれたことがあります。
しかし、いまやそんな面倒なことをせずに、ケースそのものにAndroidを組み込んだ製品も出てきているのです。
iPhoneとは全く別の、独立した端末として動くので、表裏それぞれ別々の用途に使うことも可能です。これはかなり優れた製品、と思いきや、スペックがかなり低いのが残念なところ。
単体でDSDS対応ですが、2G+2Gという通信速度が期待できない仕様。iPhoneに入れたSIMをインターネット共有で使うのが現実的ですね。ディスプレーは3.5型320×480ドット。CPUは不明ですが、1GHzでデュアルコアくらいでしょう。なにせメモリーが256MB、ストレージが512MB、micro SDが32GBまで対応しているのが救いですが、常用するには厳しいスペックです。
機能性を高めたiPhoneケース、中国のネットではだいたい数ヵ月すると製品が入れ替わるようです。つまり、1ロット分をつくって売り切れたら終わり、なんてビジネスなのでしょう。
そのため、仕上げが悪い製品も多く、製品実写真が販売ページに無いことも多いので買うのには勇気がいります。まあ、値段がどれも5000円以下と安いので、たとえ「ハズレ」だったとしても笑い話で済ませられますがね。
こちらの製品はSIM2枚がさせる携帯電話内蔵カバーですが、未使用時は前面がミラー状になるとのこと。本当にこんなに美しいならちょっと買ってみたいものですが、実物はきっと安っぽい仕上げなのでしょう。
Moto Z+Moto Modsのような合体スマホが欲しい
筆者もこれまで多数の携帯電話やWi-Fiルーター内蔵型iPhoneケースを買ってきましたが、むしろ、いま欲しいのは合体型スマートフォン、モトローラ製「Moto Z」のMoto ModsにあるJBLのスピーカーやハッセルブラッドカメラを搭載したものですね。
スピーカーはちゃんとしたメーカーがつくってくれれば、映画を見るのも楽しくなりそう。カメラはレンズを搭載したケースが過去にいくつかありましたが、iPhoneでは撮れないような写真が撮影できるカメラを内蔵して、Wi-Fiで画像データをiPhoneに送れる……なんてものが出てきたら楽しいかも。コダックあたりが商品化してくれないでしょうかね。
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