オンキヨー&パイオニアイノベーションズは1月26日、SIMフリースマートフォン「GRANBEAT DP-CMX1」を発表した。発売は2月下旬。価格はオープンプライスだが、実売価格は税抜きで8万4800円程度になる見込みだ。ONKYO DIRECTでの直販のほか、すでに楽天モバイルをはじめとしたMVNO事業者が販売に名乗りを上げている。
2015年から展開している、ハイレゾプレーヤー「DP-X1」シリーズのエッセンスを詰め込んだ。もともとDP-X1自体がAndroidベースで開発された製品だった。これにLTE+3G通信機能を追加することで、より幅広い層に訴求できる製品とした。スマホの音質を向上させるのとはまったく逆のアプローチで企画された製品となる。
輻射ノイズの影響などを考慮して、アナログ回路基板を小型化しているが、音質の肝となるDAC部分、アナログアンプ部分などは、従来機種とほぼ同等の構成としている。アナログ基板はCPUなどが置かれたデジタル基板とは独立しており、高級ハイレゾプレーヤーでよく用いられるESS TechnologyのSABRE DAC(ES9018C2M)を2基搭載する。左右対称のフルバランス構成で、ヘッドフォンをバランス駆動するための2.5mm4極端子も備える。
アナログ回路には、特許出願中の技術を使い、形状や素材などを工夫したシールドが施されている。
対応フォーマットはPCMが最大384kHz/24bit、DSDが最大11.2MHz(PCM変換での再生)。さらに最新のオーディオフォーマットであるMQAにも対応する。またBluetooth出力に関しても一般的なSBCやAACに加え、48kHz/24bit対応のaptX HD接続ができるなど、現状のハイレゾプレーヤーとしてもトップクラスの幅広さだ。
通信(Wi-Fiなど)内蔵という特徴を生かして、e-onkyo musicで購入した楽曲を直接ダウンロードできるほか、240万曲以上の歌詞を提供するサービス「プチリリ」と連携した歌詞表示機能なども備えている。
OSはAndroid 6.0。画面サイズは5インチ(1080×1920画素、IPS)。ヘキサコアのSnapdragon 650(1.8GHz×2+1.4GHz×4)、3GBメモリー、内蔵128GBのストレージに加えて、最大256GBのmicroSDカードスロットの利用も可能だ。16メガのメインカメラに加えて、8メガのインカメラも持つ。バッテリー容量は3000mAhでQuick Charge 3.0による急速充電にも対応。LTEでの待受は480時間、連続通話22時間。96kHz/24bitのFLACファイル再生時で約25時間の連続再生ができる。
対応ネットワークは、LTEがバンド1/3/7/8/19/26、3G(W-CDMA)がバンド1/5/6/8/19、4バンドGSM。nanoSIMスロット×2を装備しており、4G+3GのデュアルSIMデュアルスタンバイにも対応する。
筐体サイズは幅72×奥行き11.9×高さ142.3mmで、重量は約234g。アルミブロック削り出しの筐体のため手にもつとHi-Fi機器らしいずっしり感がある。
都内のカフェで、実機体験も可能
なお発売に先立ち1月27日~2月28日まで(1月28日は定休日)、東京茅場町の「CAFE SALVADOR BUSINESS SALON」(中央区日本橋茅場町1-5-8 東京証券会館1階)で実機を体験できるイベント“ONKYO GRANBEAT CAFE”を開催する。コーヒーを飲みながら音質を体験できるとのこと。営業時間は平日は7:00~22:00、土日祝日は9:00~20:00。
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