※週間リスキーはテクノロジーとサブカルチャーの交差点から「やんちゃデジタル」な切り口で情報をお届けする、たいへんマニアックなコーナーとなっております。初見の方はご注意ください。
FREETELのKIWAMI(極)2は、MediaTek製のHelio X20を搭載する。10(デカ)コアと魅力的な響きがあり、物理コア数が正義である諸兄等においては、気になる存在と思われる。
レビューのためにあれこれとテストをしている途中、そういえばオフィシャルページを見ていなかったと気がつき、チェックしてみたところ「Antutuスコア90000点台をマーク」とあり、具体的には最高97058点とも記載されていた。
まずは、簡易ビニールハウスをつくってトライ!
ベンチマークスコアをアップさせたい場合、SoCが熱ダレしないように冷却しながら実行すれば、それなりにスコアは上昇する。
しかし、外気温5度の環境でキンキンに冷やしてもスコアは、7万前後と伸びない。よく見ると「Antutu Benchmark 6.2.6使用。KIWAMI 2の不要なソフトはすべて無効化し、本体を冷却しながら計測した際の最高値(2016年12月自社調べ)」と書いてあった。
上記の文字はけっこう小さく、ちょっと環境をつくらないとスコアが出せなさそうな予感がしたので、ビッグサイトから早々に撤退し、宿泊先付近のスーパーで必要なものを仕入れた。
なお、コミックマーケット91(2日目)で得たものは、洞門や起重機船などの濃い本とガングリフォンの同人誌である。ガングリフォンの世界設定は(編注・ガングリフォンについて、本題よりも長文で記述されていたので、割愛しました)。
ホテルで効率良く冷やせる環境の構築から入った。といっても、用意したものは断熱性能の高いカーテンひとつだけ。ホテルの大半は窓が開かない代わりに、外気取り入れ口があり、カーテンの断熱性能を高めておけば、極狭い空間の温度調整が可能だ。簡易的なビニールハウスの構築である。
KIWAMI 2側は、Antutuのバージョンダウンは面倒だったので、v6.2.7で進めるとして、不要なソフトをすべて無効化するというレギュレーションに従い、タスクをキルして、「Freetel Launcher」から「Android UI」に変更。
何回目のスコアを採用したかの情報はなかったので、再起動後の1回目のスコアを採用することにした。その状態でのスコアは85049。その辺に放置しておいた後の計測のわりにはスコアが急激に伸びた。なお、ビルド番号は「FREETEL_FTJ162B_20161203」。
微調整後行き詰まるが、まさかの「原因」が発覚
3度くらいにまで下がった環境でテストしたところ、スコアは85000〜90000といきなり壁にぶち当たった。可能性としてはいくつか考えられた。
1. アウトカメラの出っ張りによる隙間で、冷却がうまく行なわれていない可能性
2. SoCからの放熱をサッシが処理しきれていない可能性
3. 背面外装部に熱を逃がす構造がいい加減である可能性
外気取り入れ口との接触面積を変更しつつ、何度か計測していたところ、91959をマーク。以降もこのスコアを前後していた。また、冷やさなくても9万以上のスコアを出すこともあったので、おおよそオフィシャルの言い分は正しい。
とはいえ、オフィシャルスコアにはまだ遠く、写真の時間を見てもわかるように深夜2時である。コミックマーケット91(3日目)はサークル出展だというのに。ただ、オフィシャルスコアを抜きたいゲージが上回り、寝ないでベンチマークを続行することにした。
しかし、深夜2時に91959をマークしてから、2時間ほどスコアはまったく変化しなかった。バッテリー残量が減ってきていたので、充電するかとUSBケーブルを手にしたとき、GALAXY盲点に気がついた。
温度によるバッテリー性能の低下である。冬期にアウトドアでスマホやデジカメを使っていると、急にバッテリー残量がなくなるアレだ。そこで充電しながら計測してみたところ、スコアは93644になった。
バッテリーに温度が極端に低下しないようにするには、断熱である。断熱カーテンの一部をカットして、背面下部に貼り付けて計測中の性能低下を抑えてみたところ、スコアは95068にまで到達。
オフィシャルスコアを再現するにはまだ「何か」が足りない
あと2000伸ばせればいいのだが、96000の壁が分厚くて打ち砕けていない。3DとRAMのスコアはオフィシャルスコアを上回っているが、UXとCPUは下回っている。
とくにUX。ADVANCE TASK MANAGERでキルするだけではダメなのだろうか。たまにAntutuはスコアが3000ほどはねるときがあるので、そのときのスコアなのだろうか、そもそも基板だけにして液没させたスコアじゃないのか、そもそもビルドバージョンはいくつなのだろうかなど、まだ検証の余地はある。
また、KIWAMI 2付属の充電器から給電しながら計測してみたところ、92000台は安定して叩き出せているので、調子がいいとオフィシャルスコアに並べそうな気もするのだが。ともあれ、FREETELがオフィシャルスコアを掲載したら、FREETELチャレンジをしてみよう。というか、FREETELのベンチマーク担当者に取材をしてみたい。
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