医療現場の声に応えて実現した新インターフェース
誰でも簡単に使えるクラウド電子カルテ「Clipla(クリプラ)」の秘密に迫る
2016年1月にサービスを開始したクラウド電子カルテ「Clipla(クリプラ)」。ブラウザオンリーで利用でき、直感的なインターフェースを備えるなど、これまでの電子カルテとは大きく異なる特徴を持つ「Clipla」は、日本の医療にどう貢献しようとしているのか──6回にわたって探っていきたい。
医療現場の意見を反映したシンプルなUIで、簡単・便利を実現
2回目の今回は、特別なトレーニングはほとんど必要なく、誰でもすぐに使いこなせてしまう「Clipla」のUIについて解説していきたい。
クラウド電子カルテ「Clipla」の大きな特徴の1つが、Webブラウザーのみで直感的に操作可能なシンプルなユーザーインターフェース(UI)。初めて使う人であっても、ほとんどマニュアルを見ないまますぐに使いこなせてしまう「Clipla」のUIは、医療現場で活躍している数々のアドバイザーによる監修があって初めて実現できたものだ。
これにより、患部の状態をスマートフォンで撮影し直接カルテに保存できる「スマホアップロード」機能など、従来の電子カルテとは一線を画した数々の特徴的な機能を搭載しているのである。
では実際に「Clipla」を使ってみることにしよう。
ログインすると最初に現われる「受付」画面には、現時点で院内にいるすべての患者の「カード」がステイタスごとに並んでいる。各ステイタスは、「診療待ち」「診察中」「検査・処置・手術」「会計待ち」「会計済み」といった院内フローに沿ったものであるため、受付画面を一目見るだけで、リアルタイムな全患者のステイタスを把握できるようになっている。変更内容は同期されるので、患者のステイタスを共有しながらすべてのスタッフがコラボレーション可能となる。
そして、院内のフローが進みステイタスが変わったら、その患者のカードをドラッグ&ドロップで動かすだけで内容が反映されるので、何度もクリックするなどの無駄な操作は不要だ。
患者の診察行為を妨げないカルテへの入力サポート
続いて「Clipla」のカルテ画面を開いてみよう。患者のカルテの入力画面は、大きく3つの領域から構成されている。まず画面左側にはその患者の過去の診療記録など、画面中央は診療行為などの入力画面、そして画面右側にはよく使う項目の呼び出しなどが行える。
画面左側では、患者の過去のカルテや患者のサマリー情報を参照にしながら、これまでの処方内容や注射の種類、スマホで撮影した患部などの画像を呼び出せる。他システムとの連携により、過去のレントゲン画像や心電図の呼び出しも可能だ。
診療行為を入力する際には、あらかじめマスターに登録されている内容をプルダウンメニューから選択すればよい。診療行為には、初診だけでも非常に多くの種類があるが、「Clipla」であれば合致する診療行為をメニューから簡単に入力できてしまう。
処方や処置内容の入力についても、単語の一部を入力するだけで、マスター情報からふさわしい候補が示されるようになっている。保険点数が適用される薬はすべて(2万種類以上)「Clipla」に登録されているが、それ以外の薬剤も個別に登録が可能だ。
さらに、よく使う薬を薬剤登録リストに設定しておけば、キーボード要らずで処方できてしまう。薬剤だけでなく、処置の組み合わせも任意に登録できるため、作業の省力化はもちろんのこと、クリニック内の医療フローの標準化にも一役買うかもしれない。
クラウド電子カルテ「Clipla」のUI/UXを担当しているクリニカル・プラットフォーム株式会社のデザイナー 佐藤氏は、「電子カルテは医療のプロフェッショナルたちが毎日のように、そして長時間に渡って操作するアプリケーションであり、プロが仕事のために使うツールです。
しかしながら、医療のプロフェッショナルたちが“ツールを使うこと”それ自体に時間を割くことは望ましくありません。ツールとしていかに“透明”になれるか。矛盾するようですが、“Cliplaという体験をいかに届けないか”がデザインのポイントとなっています。とはいえ、これからCliplaに触れる医療従事者の方々に『使いやすい』『分かりやすい』と感じていただけるとしたら、それはやはりとてもうれしいことですね」と語る。
またカルテへの入力が終われば、ORCA(クラウド版オーダリングシステム)に転送されて自動的にレセプトが作成されるため、会計業務も大幅に効率化することになる。
今回、誰でも直感的に使いこなすことができる「Clipla」のUIや使い勝手について説明した。次回は立場を変えて、クリニックを訪れる側には電子カルテ導入でどのようなメリットがあるのかについて聞いてみることにしたい。
(提供:クリニカル・プラットフォーム)
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