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高解像度と自然な音空間が良い! 4ドライバーイヤフォン「DK-3001」

2017年01月03日 12時00分更新

歪率の低さを活かした新しいスタンダード

 ダイナミック型を使っているため、ハウジングの内側、外側にはチューニングホールが空いていますが、音漏れのレベルは気にするほどではありません。コンパクトで着脱が容易、かつ頑丈なハウジングと合わせ、こんな価格帯の製品でありながら、日常的な用途に向く設計です。

 音質に関しては、マルチウェイ構成の利点である歪率の低さが、最大限生かされていることに尽きます。単に再生レンジを拡大するだけでなく、解像度を上げる方向のチューニング。当然ながら帯域特性は限りなくフラットに近くまとまっています。これは2万円クラスのハイブリッド型からステップアップしようというユーザーなら、明確なメリットとして違いを感じられるはず。

 たとえばわずかな残響成分の広がりと、その手前に定位する楽音のエッジの立ち方にはうなるものがあります。十分な解像度がなければ、残響成分と楽音がはっきり分離せず、空間の存在を明瞭に認識できません。また、カナル型の構造で外界と遮断しているにも関わらず、良質な録音の音源を再生している限り、外界と耳の間になにか遮蔽物が挟まっているような感じがない。これは装着感の良さもありますが、解像度の高さからくる、より自然な音空間から得られる感覚でもあります。

 ポテンシャルの高いイヤフォンなので、スマートフォンや一般のポータブルプレイヤーでも十分に性能を発揮できるはずですが、駆動力の高いアンプであればさらに高精細な再生音が楽しめるはず。DUNUブランドの製品としては、物量を投入した順当な設計であるところにおもしろみを感じませんが、もし5万円の予算があるのなら、新しいスタンダードとして試してみて損のない製品と言えます。

 
主なスペック
ドライバー 高分子液晶ポリマーダイナミックドライバー(13mm)1基
ノールズ製Topendバランスドアーマチュア3基
合計4ドライバーハイブリッド
感度 110+/-2dB
インピーダンス 13Ω
再生周波数 5Hz~40KHz
コード 1.2m mmcx
プラグ 3.5mm
重量 31g

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