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乗りに乗っているファーウェイ、日本版「Mate 9」も意外と安くて好印象

2016年12月17日 10時00分更新

 12月13日、ファーウェイ・ジャパンが「HUAWEI Mate 9」を日本国内で発表、16日に発売することを明らかにしました。最近、乗りに乗っているファーウェイが、ますます勢いを拡大しています。

年末商戦まっただ中の12月に、3モデルの新製品を発売する(左上から時計回りにHUAWEI Mate 9、HUAWEI MediaPad M3、HUAWEI FIT)。

日本のデバイス事業のトップとしてお馴染みの呉波氏(右から2人目)。日本と韓国を統括する立場でありながら、囲み取材ではまだ「30代」という若さが明らかになった。

グローバルの発表後まもなく日本上陸、価格も十分に安い

 Mate 9は、11月にグローバルで発表したばかりの最新モデルです。

 SIMフリー端末の中には、海外での発表から日本での発売までにかなり待たされるものもありますが、Mate 9は12月16日に日本で発売という速さです。

Mate 9の技適マーク表示。グローバル発表からわずか1ヶ月強で日本発売にこぎ着けた。

 また、日本向けのモデルは日本市場への対応コストを上乗せするなど、どうしても値段が高くなりがちです。しかしMate 9は6万800円(税別)と、海外と比べても十分に妥当な水準です。

先週、ドイツの家電量販店で699ユーロ(約85000円)で売られていたMate 9。19%の付加価値税を引いても約72000円と、日本版は1万円以上安い。

 さらに楽天モバイルは通話SIMとのセットで1万円引きの50800円(税別)、エキサイトモバイルはSIMとのセットで49800円(税別)で販売しており、端末単体でもヨドバシカメラやビックカメラで10%のポイント還元があるなど、発売と同時に値引きが始まっているのもお得感があります。

 Mate 9は画面が5.9インチと大きく、こうした大画面モデルは日本市場であまり人気がないともいわれます。しかしすでに人気のHUAWEI P9やP9 liteに加え、大画面のMate 9が加わったことにより、隙のないラインアップが完成した感があります。

P9とは位置が異なるものの、ライカとの開発によるデュアルカメラを搭載。オートフォーカスを強化し、ソフトウェアも2.0に進化した。

こちらはMate 9ではないが、最近筆者がP9で撮った写真。どんな状況でもちゃんと撮れる安定感がある。iPhone 7よりシャッター音も気にならない。

2017年は一般層への認知度向上に期待

 本体のクオリティという点では、最近の中国メーカー製品は全体的に質感が向上しているものの、その中でもファーウェイはバランスよく、高いレベルにまとまっています。

USBはType-Cに。LTEのバンド対応も広くDSDSにも対応するなど、最新スペックで固めている。

指紋認証センサーは本体背面。本体サイズはポケットに入れるにはさすがに大きいが、背面形状は持ちやすい。

 また、これまではファーウェイが伸びているといっても、あくまでSIMフリー市場での話、という見方もありました。しかしBCNランキングのデータ(全国の家電量販店のPOSデータを集計したもの)によれば、2016年1月〜11月の国内スマートフォン市場全体で4位に位置しており、そのシェアは3位のシャープに大きく迫っています。

 2017年に期待したいのは、ファーウェイブランドを前面に出したキャリアスマホの登場でしょう。囲み取材で呉波氏はドコモが2013年に発売した「Ascend D2」の名前を挙げ、防水やおサイフ対応などキャリアの要求に応える技術力はあると語ったものの、具体的なプランには言及していません。

 すでにファーウェイ製のタブレットやモバイルWi-Fiルーター、スマートウォッチなどはキャリアから多数発売されています。そこに最新のスマホが加われば、広く一般層にも知られるブランドに進化する局面がやってきそうです。

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