NECは12月15日、機密情報の漏えいを防止する「秘密計算」の高速化手法を開発したと発表した。
秘密計算はデータを暗号化したままで処理する技術で、なかでもマルチパーティ計算では複数サーバに鍵などの秘密情報を分散させて秘匿し、秘匿したままデータを処理できるセキュリティーの高い手法だという。しかし、処理速度が非常に遅いため「理論」のままで実用には至らなかったという。
今回「処理速度が飛躍的に向上する基本アルゴリズム」と「データベースでの集計を可能にする高速な検索方式」の2つの手法を開発したことで、複数組織から集めた情報の分析など、データマイニングによる大量かつ複雑な処理を高いセキュリティーで実現するデータ活用基盤の構築が可能になったという。
今後、NECは同技術による秘密計算の基本性能をさらに向上し、生体認証情報や顧客情報、住民情報など機密情報の活用と保護が求められるアプリケーションへの適用を拡大していくという。
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