公称値を上回るパフォーマンスを発揮
出だしから、かなり躓いてしまった「XPG SX8000」の容量512GBモデル「ASX8000NP-512GM-C」だが、ベンチマークの「AS SSD Benchmark 1.9.5986.35387」、「ATTO Disk Benchmark 3.05」、「CrystalDiskMark 5.1.2」の3種類で、パフォーマンスをチェックしていこう。
まずは「CrystalDiskMark 5.1.2」でデータサイズの違いによる影響だ。50MiB~32GiBの9つのデータサイズを実施すると、各サイズで大きな差は出ず、シーケンシャル(Seq Q32T1)リードは2400MB/sec前後、同ライトは1180MB/sec前後を安定して記録。
ランダム(4K Q32T1)もリード400MB/sec台、ライト600MB/sec台になっており、IOPS換算では公称値のリード10万IOPS、ライト14万IOSPに達している。
CrystalDiskMarkと同じく
高パフォーマンスを発揮
続いては「AS SSD Benchmark 1.9.5986.35387」と「ATTO Disk Benchmark 3.05」の結果を見ていこう。
PLEXTOR「M8Pe」シリーズなどの最新M.2 SSDだと正常にパフォーマンスを計測できなかった「AS SSD Benchmark 1.9.5986.35387」だが、「ASX8000NP-512GM-C」は問題なく、シーケンシャルリード1667MB/sec、同ライト1119.29MB/sec、ランダムリード400.31MB/sec(10万2480IOPS)、同ライト574.74MB/sec(14万7133IOPS)を記録。こちらもランダムリード、ライトはしっかり公称値を超えている。
データサイズで多少ブレる傾向が出たが、「ATTO Disk Benchmark 3.05」も問題なく計測でき、最大値はリード2150MB/sec、ライト1193MB/secの好結果を出している。
後発製品だけにやや物足りなさを感じるが
妙に自作心をくすぐるエッジが効いた製品
悪くないパフォーマンスを発揮した「XPG SX8000」シリーズの容量512GBモデル「ASX8000NP-512GM-C」だが、やはり冷却対策がマストになりそうな点と、256GBで1万4000円前後、512GBで2万8000円前後という、もう少し足すとヒートシンクを装備し、ランダム性能が高いPLEXTOR「M8PeG」シリーズが購入できてしまう価格帯は微妙だ。速度面に不満はないので、ヒートシンク実装版の販売や、価格の下落に期待したいところだ。
ADATAに確認したところ、SSDの温度についてはこれで問題ないという。問題ないから販売するのは至極当然なわけだが、アイドル時の温度が60度を超えているのはユーザーにとっては気になるところ。むしろ、この温度問題をいかに克服するか、ユーザー側の工夫が試されている気がするくらいだ。ある意味、自作マニアの改造心をくすぐる製品に仕上がっているとも言えるだろう。
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