NECは11月15日、ビジネス向けパソコン“Mate”および“VersaPro”の新ラインアップを発表した。8月にリリースされた“Windows 10 Aniversary Update”をほぼすべての機種でプリインストールする。
NECはビジネスPC向けに、これまでBroadwell/Haswell世代のCPUをラインアップに残していた。これはWindows 7/8.1を使い続けたい企業ユーザーがいるため。最新世代のSkylakeに移行できなかったのは、Windows 7/8.1のサポート方針が影響していた。
マイクロソフトはこれまで、Skylake世代のCPUと組み合わせるOSには、Windows 10を推奨しており、Windows 10以外のOSのプレインストールおよびサポートはその前の世代のBroadwellやHaswellよりも早く打ち切るとしていたのだ。そのためWindows 7/8.1を使い続けたい、特に企業ユーザーにはSkylakeではなく、その前の世代のCPUを搭載したPCが必要だったのだ。
しかしこの秋、マイクロソフトは方針を一転。2016年10月末までとしてきたWindows 7/8.1プレインストールPCの出荷期限を、2017年10月31日までと1年延長した。さらに2018年7月までとしていた、Skylakeに向けたWindows 7/8.1のサポートもBroadwellやHaswell世代と同様、それぞれ2020年1月/2023年1月まで延長している。
これを受け、NECでもCPUはほとんどが第6世代のCore i(Skylake)となった。Windows 10からのダウングレードという形で、Windows 7/8.1プレインストール機種を投入している。ラインアップはデスクトップ6モデル、ノート/タブレット11モデルの合計17モデル。受注は本日から開始しており、12月6日から順次する(VersaPro タイプVG/VN/VS/VFは12月26日から)。
SMB市場をターゲットにした「Mate タイプMA」「タイプML」では、新しいスリム筐体を採用した。光学ドライブにノート用のドライブを使用するなどして、幅が97mmから88mmと大きく低減している。また、USB 3.0端子の増加やSSDの拡充なども特徴となる。
OSの64bit化に伴い、16GBメモリー搭載モデルも増やしている。
SSDについては512GB(暗号化SSD)を搭載できる機種を増やした。価格面でも従来は128GBから256GBへ変更した際の差額が2万2000円(256GBモデルは+6万6000円)だったのに対して、128GBと256GBで1万2000円の差(+4万6000円)に低減。256GBと512GBで4万4000円の差(+9万円)とした。
全機種を通じた特徴としてはアプリと保守サービスの強化が挙げられる。
例えば「Arkシュレッダー」は、OSの標準のごみ箱経由で消去するよりも復元が難しい“ゼロで抹消”“乱数値で抹消”が選べる、サードパーティ製のファイル消去ソフトで、情報漏えいなどを防げる機能として訴求していく。
またカスタマイズの面では、画像データを入稿することで天板に最大100×100mmのカラー・ロゴマークを追加できる「ロゴ フルカラー印刷サービス」(100台以上から、1台目は1万6900円、2台目以降は各2500円)を開始した。また、保守サービスについても当日出張修理~引き取り修理、パーツ保証など多岐にわたるが、最大7年の保証に対応。さらに今回、ユーザー自身の手でストレージを破棄することを想定した“ディスク返却不要の翌営業日出張修理サービス”を追加した。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります