文字通り言葉にできないフェア
お店に到着して我々を待ち受けていたフェアは……
「お××ぽビンビン!キンタ祭り」
きたかー……。そうきたかー……。やはり振り切れていた。しかも奇食の方向で。動揺しつつも、とりあえずメニューを羅列していこう。
- 「鳥のキンタマ焼き」「猪のキンタマ丸揚げ」(11月1日~7日)
- 「豚のキンタマ丸揚げ」「豚の魔羅煮込み」(11月8日~14日)
- 「鯨のキンタマ刺し」(11月15日~21日)
- 「牛の魔羅の燻製」(11月22日~30日)
見事なまでに睾丸尽くしである。ちなみに魔羅とはペニスのこと。あと3種類の睾丸がメニューにあったら好きな願いが叶ってしまいそうなまでありそうだ。聞けば米とサーカスの団長(店長)である石井 翔さんがずっと暖めていた企画だという。ちなみにフェア名も絶対こちらにしたかったのだそうだ。もうずっと暖めていた方が良かったんじゃないかな……。
ここで嘆いてもしょうがないので早速実食していこう。少なくとも普段食べられない希少部位であることには間違いない。
とても野趣溢れるお味でございます
まずは「鯨のキンタマ刺し」から食べてみる。メニュー名通りの刺しなので、素材の味がそのまま楽しめる。食感は生レバーのような感じ。ただ、多少クセが強いので添えてあるにんにくか生姜や醤油を付けて食べると比較スムーズに食べられた。
お次は「豚の魔羅煮込み」。器を持った時点で獣臭というべきか、野趣溢れる匂いが鼻腔に刺さる。スープには、塩とにんにくで味付けて素材の味を活かしている。味の方は匂いどおりにかなり強めのジビエを食べたような後味が残る。匂いさえ我慢すれば硬めのモツ煮込みだった。少なくともコラーゲンは凄そうだ。ちなみに筆者は苦手の部類でもあったのだが、過去に食べた昆虫よりもキツかった……。
続いて「鳥のキンタマ焼き」。今回試食したブツのなかでもかなり食べやすい部類に入るだろう。山椒がアクセントになっていて甘辛いタレが付いたつぶつぶ感のないタラコといった感じ。食感も予想通りの白子のよう。
次は「牛の魔羅の燻製」だ。見た目も匂いも燻製肉でまったく違和感はなし。赤ワインで漬け込み、桜チップで燻製にしているとのこと。口に入れたら、強めの弾力と濃い目の味で箸が伸びる手も早くなる。スモーキーな桜チップの香りが鼻を抜ける。これは美味しい。レギュラーメニューにしても良いんじゃないのコレ。
最後は大トリの豚&猪のブツ
最後にお伝えするのが「豚のキンタマ丸揚げ」と「猪のキンタマ丸揚げ」。調理方法はどちらも小麦粉を付けて素揚げして塩コショウで味付けられている。問題の味なのだが、かなりクセが強く、筆者は添えられているマヨネーズを付けないと食べること自体が困難だった。ううむ……上級者の味……。
実際、食肉用の豚や牛は小豚や仔牛の時に去勢を行なう。性質を大人しくさせるほか、なにより去勢しないと特有の獣臭さが肉に付くのだそうだ。睾丸は言わば獣の部分の根源であり、クセが強いのも当然と言える。
同フェアは11月30日まで開催中。なお、終了しているメニューに関しても素材が残っている場合があるので、お店に確認していただきたいとのこと。賛否両論あるが、めったに体験できないメニューの数々なので、ぜひチャレンジしていただきたい。
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