40倍にクロックアップしたスマートウオッチの電池の持ちはともかく可能性は広がりそうだ
振動だけでさまざまな動作が分かる、スマートウオッチの新たな使い方「VIBAND」
カーネギーメロン大学の研究者はスマートウオッチの加速度センサーを用いてさまざまなジェスチャーや、ユーザーがどのような物品を持っているかを判別する技術を10月17日に公開した。
これはカーネギー大学のヒューマンコンピュータインタラクション研究の成果で、スマートウオッチで加速度情報をこれまでにないほど詳細に取り出すことでさまざまな動作を検出する技術。用いているのは特殊な機材ではなく、市販されているLGエレクトロニクスの「G Watch W100」。ただし、加速度をより細かく検出するため、動作クロックを100Hzから4000Hzへとオーバークロック改造を施している。
高解像度で加速度(振動)を取り出すことで、身体の一部を通って伝わる生体音響(Bio-Acoustic)を検出し、振動パターンから、拍手/手の平を叩く/手の甲を叩く/二の腕を叩く、手首を上げる/下げる、手の指を鳴らす、親指と人差し指をすり合わせるなどの違いを検出できるという。
さらに、振動する物体を持っていれば、それが電動歯ブラシなのかギターなのか、ハンドル握って車を運転しているのかバイクなのかも判断できる。さまざま面白い使い方を提案しており、単体であればちょっとしたジェスチャーで驚くほど多彩なコントロールが可能なほか、ギターのチューニングをスマートウオッチに表示、振動するプレート(ドアプレート)に触ればそれが誰の部屋なのかを表示することもできる。
スマートウオッチに内蔵する加速度センサーは、現在のところウォーキングやランニングの活動量計として利用されている程度。ヘルスケア分野での利用もまだまだ各種応用ができると考えられるが、センサー能力を上げればさらに活用範囲が広がりそうだ。
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