Hasselbrad True Zoomをセットした途端に溢れる変態感
では、Hasselbrad True Zoomを見ていこう。Moto Modsの取り付けはカンタンだ。Moto Mods側に内蔵されたマグネットより、あっさりと接続が完了する。
なお、今回のサンプルデータは、2017年開通予定の東京外郭環状道路(千葉県区間)を見学しつつ撮影したものが大半だ。
Hasselbrad True Zoomは、モトローラとハッセルブラッドがコラボしたもので、ハッセルブラッドのロゴも存在している。ユニットの性能を見てみると、サイズは152.3mm×72.9mm×9.0〜15.1mmで、Moto Zに接続すると一部のミラーレス機よりも大きくなる。
センサーは12MP(裏面照射型CMOS、1/2.3インチ、1.55µm)、焦点距離は35mm換算で25〜250mm、F3.5〜6.5、ISO100〜3200まで対応。また、最短撮影距離は5cm〜1.5mで、光学手ぶれ補正(ビデオ時はデジタル手ぶれ補正)も搭載している。コンパクトデジタルカメラのユニットがそのまま搭載されていると思っていい。
また、Hasselbrad True Zoom接続時のMotoカメラには、専用メニューが追加されるのだが、機能は少なく、オートで撮影する場合にはカメラ任せでいい。
ただ、プロフェッショナルモードを選んだ場合は通常のMotoカメラの機能をそのまま使っているため、機能的な差はあまりない。
なお、Moto Z本体のアウトカメラは13MP(1.12um)、F1.8、光学手ぶれ補正で、センサーの素性についての情報開示はなされていない。
まずはHasselbrad True ZoomとMoto Z本体のカメラの違いを見てみよう。Hasselbrad True Zoomは適正露出に寄る傾向が強く、F値は基本的に開放といった動きをする。
Moto Z本体のアウトカメラは+0.3〜0.7EV明るく出すことが多く、状況によってはHasselbrad True Zoomよりもいい感じということもあった。
Hasselbrad True Zoomでさらに遊んでみよう
ここからはHasselbrad True Zoomの使い勝手をさらにチェックしていこう。起動は十分に速く、Moto Zがスリープ状態とき、Hasselbrad True Zoomの電源ボタンを押すと、Motoカメラが起動して、素早く撮影に入れる。
また、ほかのカメラアプリを起動した場合は、Hasselbrad True Zoomをアウトカメラとして取得しているため、そのまま使用可能だ。バッテリー消費は、通常よりもやはり速くなってしまうが、充電速度は速いため、許せる範囲だろう。
撮るまでの流れで言うと、光学5倍以降はフォーカスが遅めで、また光学8倍以降は少し暗いところでもフォーカスが迷いがちなところが気になった。ちなみにEXIFでの製品名は「HB4116」。
シャッターを切ったあとの処理は速く、下手なコンパクトデジタルカメラよりも快適。そして、ワイ端で5cmまで寄れるマクロ撮影と光学10倍ズームはやはり便利だ。贅沢を言えば、もっとハッセルブラッドっぽさを強くしたり、撮影モードを詳細にしてくれたり、F値を変更できたり、ズームレバーの反応速度を調整できたり、といった特徴をMotoModsのファームウェアアップデートにで適応してくれるとうれしい。
なお、キセノンフラッシュは光量はいいのだが、色がよくなく、補正必須になることが多かった。
設定から「カラー(RAW+JPEG)」を選ぶと、DNGも保存されるようになる。JPEGで保存の場合、ある程度、歪み補正が効いているのだが、DNGの場合はその補正はオフになっており、25mm時はとくに樽状の歪みがキツい。カラープロファイルはDNGはAdobeRGB、JPEGはsRGBと分けてくれる点は地味に便利だ。なお、ファイルサイズは1枚約26MBになる
楽しめるMotoModsの光学10倍カメラ
気軽に撮りたいときはMoto Z、クセと対話しながら良いところをより引き出してみるならHasselbrad True Zoomといったスタートがいいだろう。
チェックしてきたようにそれぞれ路線は異なるので、Moto Z単体でしばらく使ってみて、マクロや光学ズームがほしいと感じたときにMoto Modsとして追加してみるのもいい。ともあれフツーのスマホはイヤだというなら、オススメの構成だ。
■Amazon.co.jpで購入
モトローラ スマートフォン Moto Z 64GB ブラック 国内正規代理店 AP3786AE7J4Motorola(モトローラ)
週刊アスキーの最新情報を購読しよう