国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は10月18日、大規模災害時の被災状況を人工知能を用いて要約、マッピングするシステム「D-SUMM(ディーサム)」(Disaster-information SUMMarizer)を試験公開した。
大規模災害時にTwitterに流れる膨大なツイートを整理して要約するシステム。既存システム「DISAANA(ディサーナ)」では「火事が起きている」「火災が発生している」といった意味的に類似するツイートでも別々に出力されていたが、D-SUMMではよりコンパクトに分かりやすく提示。被災報告とそのタイプ(地震、道路などインフラ被害、物資の不足)を分類し、細かなエリア単位で報告を整理、さらに重大な被害報告が多く挙がっているエリアから順に提示するといった機能を備える。
これらの機能の実現のため、既存システムで被災報告のタイプを分類するために使用していた意味カテゴリー辞書を機械学習、統計処理を用いて細分化し、より細かい意味カテゴリーとした。
NICTでは、D-SUMMがどのように動作するのか体験できるように、熊本地震本震が発生してから12時間の間にTwitterに発信された数千件に上るツイートを対象とした体験サイトを公開している。
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