週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

LGのWindows 10搭載スマート冷蔵庫がすごい!

2016年09月22日 13時00分更新

冷蔵庫もついにWindows 10搭載の時代に

 IFA 2016は家電関連の展示も盛りだくさんでした。スマートフォンと連携して操作できるスマート家電、スマートホーム関連の展示はヨーロッパや韓国の家電メーカーが実製品を多数展示。

 その中でもLGが出展していたスマートな冷蔵庫は、なんと扉にWindows 10で動く大型ディスプレーを搭載。冷蔵庫がそのままWindowsタブレットとしても使えてしまうのです。

LGブースに展示されいてた「InstaView Door-in-Door 冷蔵庫」

 InstaView Door-in-Door冷蔵庫は、扉の部分にタッチパネルの大型モニターを搭載した冷蔵庫。この手の製品は数年前から中国メーカーがAndroidタブレットを内蔵した製品を出していますし、サムスンもTizen OS搭載の冷蔵庫を昨年発表済み。ということで、LGもついにスマート冷蔵庫市場に本格参入するようです。

普段は時刻やメッセージなどを表示しておける

 通常はスクリーンセーバーのように、現在時刻や届いたメッセージなどが表示されます。また、庫内の食材の在庫数などをあらかじめ記録しておけば、それらの情報も表示できるなど「スマート」な冷蔵庫として使うことができます。

冷蔵庫の扉でWindows 10が動く!

 しかし、ディスプレーの左下の隅をタッチすると、そのままWindows 10の画面が出てくるのです。搭載されているOSはPC/タブレット向けのWindows 10で、とくにカスタマイズが行なわれているわけではないとのこと。

Windows 10タブレットと同じ操作性

 Windows画面になれば、あとはWindows 10搭載タブレットと操作性は同じです。画面が縦長になっているだけで、アプリの切り替えなども、指先のタッチ操作で可能。なお、試作モデルのためシステム構成は一切非公開であり、メモリー容量やストレージについても非公開のようです。

ブラウザーでYouTubeビデオを視聴中

 Edgeブラウザーを使えば、グーグル検索やGmailへのアクセス、YouTubeビデオの視聴などWindows 10そのままの環境が冷蔵庫の扉の上で利用できます。

 なお、Bluetoothも搭載しているので、恐らくBluetoothキーボードやマウスの利用は可能だと思われます。そうなるとちょっとした仕事もこの扉の画面を使ってできるかもしれません。

スマート家電としてももちろん動く

 この冷蔵庫、Windows 10を搭載したのはスマート家電として、冷蔵庫のコントロール以外にプラスアルファの機能を加えるためのものだそうです。

 また、スマートホーム関連のアプリをWindows 10環境で開発し、インストールすれば、ここから家の照明や車のエンジンをかける、などといったことも可能になるわけです。冷蔵庫の庫内の温度管理アプリなどは、実際にWindows 10で動くものがインストールされていました。

冷蔵庫上にはスピーカー、内部にはカメラを備える

 冷蔵庫を開けると上の部分に小さく「Bluetooth」のロゴが見えますが、ここには横長のステレオスピーカーが内蔵されています。スマートフォンをつないだり、扉のWindows 10側と接続して音楽やニュースを流すことも可能。

 また、そのすぐ内側にはカメラがあり、庫内の様子をスマートフォンなどから確認可能。スーパーに行って「冷蔵庫に何が残っていたかな」と思った時、このカメラを通してリモートで確認ができるわけです。

ディスプレーは半透過型。ドアを開けなくても中が見える

 また、ワンタッチで画面を消して、庫内の様子を外から見ることも可能。これは透過型のディスプレーを搭載しているためで、半透明ながらもドアを開けなくとも手前側のビールなどの残数を確認できます。これは普通の冷蔵庫にも欲しい機能ですね。

スマート家電、スマートホームで先行する韓国家電メーカー

 LGやサムスンは、すでに韓国で製品やサービスを融合したスマートホームソリューションを展開しています。LGは「Smart ThinQ」というプラットフォームで製品を展開していますが、クアルコムなどが展開する「AllSeen Alliance」とも相互接続できるなど、オープン化も行なっています。

早ければ年内にも発売か?値段が気になるけどぜひ欲しい

 もはやひとつのメーカーがすべてのシステムを構築するという発想は時代遅れで、各メーカーのシステムが相互に接続できる方向に各社が動いています。

 LGのスマート冷蔵庫は年内には製品化したいとのことでしたが、LG以外のスマートホーム、スマート家電のコントロールも可能になるでしょう。Windowsを使いながら家電のリモート操作も出来る冷蔵庫、1日も早く製品化して欲しいものです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
「スマホメーカー栄枯盛衰」がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

→ASCII倶楽部の詳細はこちらから!

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事