読者の皆さんは「アップルストアでできること」と聞いて最初に思い浮かべるものはなんでしょうか。SIMロックフリーiPhoneを買う場所、Macの購入。あるいはマシンにトラブルがおきたときに修理する場所、という人もいるかもしれません。
でも、”大手3キャリアのiPhoneがアップルストアでも買える、しかもちょっと特別なアプリを使って"ということはほとんどの人が知らないんじゃないでしょうか。
先日、アップルは記者向けにアップルストアでのiPhone購入体験会を開催しました。リンゴマークのシャツを来たジーニアスと、iPhone選びから購入完了までの流れを体験できる会、というのはたしかにあまり取材の機会がない。ということで行ってきました。
今回の体験店舗は『アップル表参道』。アップルウォッチャーな人はご存知かもしれませんが、8月半ばに名称変更があり、今後公式には"アップルストア"という名称は使わないことになりました(記事中ではわかりづらいので、一般名称は"アップルストア"としてます)。
購入の流れ自体は、量販店での端末選びに近いです。ただし、応対してくれるのがアップルのジーニアスで、また契約までの接客が丁寧なことが大きな違いでしょうか。
量販店の説明が雑だとは思いませんが、"契約希望のお客を効率よく契約完了まで持っていく"のが量販店だとしたら、アップル表参道では"端末選びからプラン選び、各種設定から初開封までをいかに楽しませるか"に力を注いでる印象です。
たとえば、プラン選びに関しても、わかりにくさを感じさせないように、なんと専用アプリをつくっていました。これ、アップルファンなら一度見ておいていいと思いますよ。
アプリの名前は『Plan Genius(プランジーニアス)』。iPhoneを公式に扱う全キャリアのプランを網羅していて、自分が選んだプランで月額いくらかかるのかなどをアップル流のUIで比較検討できるツールです。
ジーニアスの説明を聞きながら、プランジーニアスを使って、総数2016件もある組み合わせのなかから、自分にぴったりの1つのプランに絞り込んでいきます。
このアプリのできがとても良くて、「しっかり選んで、しっかりわかった」と思わせるのは流石の演出ですね。プラン選びは量販店でも同じようにやりますが、パンフレットをにらみながら決めてください、なんてヤボなことは言わないのがアップル流です。
取材は「はじめてiPhone SEを買う人」という想定で進んで行きます。今回の想定キャリアはKDDI。どのiPhoneにするか選んだら、アップル表参道の場合はB1Fに移動します(キャリアによっては、1Fのままで契約までいけたりもするらしい)。
B1Fにある契約用のMacBook Proでキャリアへの登録処理を済ませたら、自分が選んだiPhoneとSIMカードが届きます。
キャリアショップや量販店の場合、SIMカードは装着済みで渡されることが多いと思いですが、ジーニアスによれば、アップルストアの場合はあえて"自分でSIMカードを挿入してもらう"というプロセスを入れてると言います。これは、SIMロックフリー端末の販売店でもあるアップルストアの立ち位置のせいもあるかもしれません。
それにしてもこの購入体験は何かに似てると思っていたら、説明を聞いていて気づきました。自動車ディーラーでクルマを購入する時の体験に似てる。初めてのクルマを前に、ウィンカーの出し方からガスコックの開け方まで懇切丁寧に教えてくれる、というあのワクワク体験に近いものです。
そして端末を開封。初回の設定操作を進めていき、アップルIDも入力して(アップルIDを持っていない場合は取得の手伝いもしてくれます)、KDDIの場合は必要ならiTunesストアでの"キャリア決済"の設定までやってくれて、設定完了。
名無しのiPhoneが、無事、自分のiPhoneになりました。
アップルストアを出た瞬間には、何も設定する箇所がないような状態にして新しいiPhoneユーザーを送り出す、というわけですね。
決済の設定までやってくれるので、端末を手にしたあとに何か周辺機器を買いたくなったら、そのままアプリでバーコードを読み込ませて、"セルフチェックアウト"で持って帰るというアップルストアならではの体験もできます。
新iPhone 7発表を発表すると見られるアップルイベントは9月7日(現地時間)にサンフランシスコでの開催が決定しています。間違いなく9月には、待望の"新しいiPhone"が発売になるはずです。そのときの選択肢として、"あえてアップルストアで買ってみる"というのもアリかもしれません。
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