創業間もないハードウェアスタートアップが、大手家電量販店も含めた全国約140店舗での販売を開始する。
3日、ノバルス株式会社は、スマートフォンでコントロールできる乾電池型IoT「MaBeee(マビー)」を、8月4日より正式販売することを発表。一般販売での希望小売価格は5378円(税込)。ビックカメラほか、全国の専門店など約140店舗で一斉に販売を行う。
MaBeeeは、2015年11月に『Makuake』でのクラウドファンディングでデビューした”スマホとつながる乾電池型”IoT製品。プラレールやミニ四駆など電池があるおもちゃに装着すれば、無料のアプリでコントロールができる。スマホを振る、傾ける、声の大きさに反応するなど、7つのモードを用意している。走り続けるだけのおもちゃも、スマートフォンを振って速く走らせたり、駅にピッタリ停車させるなど、従来以上の楽しみ方ができる。
仕組みとしては、スマホのアプリを通じて、乾電池の出力をコントロールするというもの。市販の単4電池をMaBeeeに入れ、単3電池としておもちゃなどの中に入れスマホとつなぐだけでセットアップは完了となる。電池を複数個使う製品でも、MaBeeeを一つ入れるだけで操作が可能だ。また、アプリは最大10台(iOSのみ)のMaBeeeと同時に接続できるので、複数のおもちゃを一度に動かす遊び方もできる。
IoT製品ならではだが、従来のおもちゃや家電とも異なる新領域の製品。ユーザーの体験が重要なポイントとなるため、発売を記念したデビューイベントも同時開催。これまでのイベントで好評だった、ミニ四駆や工作などのおもちゃを使った体験会や競技大会を実施予定だ。
特に、店頭での拡販が重視されており、ビックカメラ有楽町店では、1階メインエントランスを使って積極的な展開を実施する。いちスタートアップの一般販売デビューとしては異例ともいえるケースだ。
Mabeeeを手掛けたノバルスの岡部顕宏代表取締役は、セイコーインスツル出身。とはいえこの展開、かつて所属していた大企業でのコネクションがただあったわけではない。岡部氏によれば、家電量販店や各種専門店もIoTカテゴリ製品への注視があるが、流通側の情報不足もあり、まだまだ製品の売り方・訴求点を模索している状況だという。店頭展開でも、新しい商材を求めている部分と、拡大を狙うスタートアップ両者の思惑が合致した形だが、どれだけMabeeeが一般消費者に受け入れられるのか。ハードウェアスタートアップの新たな戦い方として注目したい。
<デビューイベント概要>
・ビックカメラ 有楽町店 (1階メインエントランス)
日時:8月4日(木)から7日(日)までの4日間 10:00-22:00
・トイザらス としまえん店
日時:8月6日(土) 10:00-17:00
・ドスパラ 越谷レイクタウン店
日時:8月6日(土) 11:00-18:00
・ドスパラ 秋葉原店
日時:8月7日(日) 11:00-18:00
・ビックカメラ 池袋本店
日時:8月13日(土)および14日(日) 10:00-22:00
・九十九 新橋店
日時:8月21日(日) 12:00-16:00
・ビックカメラ ラゾーナ川崎店
日時:8月27日(土)および28日(日) 10:00-21:00
・Maker Faire Tokyo 2016
日時:8月6日(土)~8月7日(日)の2日間 場所:東京ビッグサイト
<MaBeee取り扱い店舗>
コジマ/上海問屋/ソフマップ/TSUKUMO/トイザらス/ビックカメラ/ポポンデッタ/リブロ
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