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BOSE QC35は、高性能のノイキャンに無線の便利さが融合

2016年08月01日 11時00分更新

QuietComfort 35と著者近影

改めて言う、Bluetoothヘッドフォンは正義である

 最近気づいたコト。Bluetoothヘッドフォンって超便利ですね!!

 いまさら!? と思う読者は多いと思うけど、音質重視派の私としては「ワイヤレスは選択外だ」とずっと敬遠してきたのだ。でも改めて使ってみたら、あら不思議。これ最高じゃありませんか。いまじゃ、あたかも頭皮の一部であるかのように、普段から身に着けて歩いてますよ。

 そんな私が使用中なのはボーズの「QuietComfort 35」。ボーズお得意のノイズキャンセリングヘッドフォンに、Bluetooth接続の機能までつけてしまった1品です。

ボーズのノイズキャンセリングヘッドフォンがついにワイヤレス化

 意外ですがBTとNC、両方に対応している製品はボーズ初だそうです。

 Bluetoothヘッドフォンというと、ケーブルがなくなって便利ぐらいに思っている人が多いと思いますが、スマホとヘッドフォンの線がなくなるだけでこんなに自由な気分になれるのかと正直驚きました。

 私は音楽に限らず、スマホでラジオ放送を聴く際にも使っていますが、モバイル環境やBGM用途ならこの利便性は最高ですね。

大画面のスマホ、もうポケットに入りません

 特に最近のスマホって大画面化しているので、ポケットに入れるとかさばるし、カバンの中だと取り出しにくいしといった感じで、ちょっと手に余る面があります。さらにイヤフォンのケーブルまで気を配るとなるとね。

 例えば移動中の電車。混雑してくると抱えている荷物の位置とかも気を使います。肩に掛けているカバンのポジションをイヤフォンケーブルに引っかからないように動かすって、狭かったりすると結構大変だったりします。しょうがないからイヤフォンを一度外して、カバンを掛け直して、再び装着みたいなのは、ワイヤレスだと当然不要。

 ちょっと急いでいるので早足で歩きたいなというときに、ケーブルを変なところに引っ掛けちゃって興醒めみたいなこともなし。

 もちろん有線のイヤフォンでもうまく取回せば快適に使えますし、私もいままでそのようにやってきた(例えば胸ポケットにスマホを入れて、上着の下からケーブルを通すとかネ)のですが、そもそもそういうことを意識するっていうのはストレスだったんだなと実感しました。

家の中をふらふら歩けるのが実はすごく快適

 次に舞台は変わって、休日の編集部に。

 編集部は24時間営業というイメージを持つ読者も多いかもしれないですが、休日の昼ごろは、意外に人もいなくて静かです。平日は基本騒がしくて、原稿執筆してても「あれど~なってますか」「これど~するんですか」「原稿はやくみて」など、スタッフや他部署の人との細々としたやり取りが発生しますので、原稿執筆とか集中して一気に終わらせたい事務作業などは早朝や深夜、休日にまとめるのが吉です。

 そういうとき“ひとり”だと、とてもはかどります(泣)が、若干“耳さびしい”。そこでヘッドフォンが登場します。IT化が進んでも人とのやり取りは会話が基本なので、平日のオフィスには内線も外線も結構かかってきます。ヘッドフォンをしていると、電話に気づかずに怒られるわけで、これも休日の特権かなと思います。

 ただここで問題になるのは、編集部の仕事は意外と机のうえだけでは完結しないこと。紙の書類に出力したりとか、広い場所でラフを書かないといけないとか、ちょっと休憩用にコーヒー買ってこよう、遠くの棚にある資料や機材を取ってこようなど。机から出歩くことはよくあります。

 有線だと、ケーブル外したり、プレーヤー止めたりしないといけないですよね。

 そんな際に、音楽を中断することなく、スマホも席に置いたままで、着のみ、着のままの感覚でそのままスタスタ歩いて行けちゃうっていうのが大変いいです。ちなみに電話がかかってきても、スマホならヘッドフォンでそのまま取れるので、急ぎの連絡があっても無問題です。

 この動きながら使えるっていうのは意外に利点です。自宅でもネットラジオを聴きながら、スマホは部屋の真ん中の机に置いたままで、、台所行ったり、洗濯したり、ソファーに横たわって本を読んだり、たまにトイレに立ったりなどうろちょろしてても問題ないです。しかも基本頭を挟んでいるだけなので、両手は空いてます。作業するのも、手を洗うのも、つまみ食いするのもOK。

激しい騒音の場所だからこそ分かる、その性能の高さ

 そして何よりノイキャンの性能の高さがあります。少し試してみましたが、工事現場や往来の激しい道、さらには週末の繁華街や、ゲーセンやパチンコ店みたいなとにかく騒音がすごい場所での効果は絶大。こういう場所で首を左右に速く振ってみると、ちょっとNCのタイミングがズレる場合があるのですが、逆に言えば、通常時はそれだけ上手に音を打ち消しているということになりますね。

 音楽を止めてるとふつうと変わらない感覚。たまにパワーマネージメントで電源が切れた際にうるさい場所にいるんだと気付く感じです。やはりこの性能の高さは歴史のあるボーズならではだなと思いました。

マイクやNFC用のタグがあるの分かりますか?

 車などに乗っている際、ロードノイズで会話やラジオの音など周囲の音がよく聞こえなかったりしますが、そういう時も快適です。運転中は避けたほうがいいかもしれないですが。助手席とかタクシーとかならいいのでは?

 バッテリーも思いのほか持ちます。公称20時間ですが、2~3時間使っても満充電から90%を維持しているイメージ。

 というわけで、BOSEのQuietComfortシリーズはこのジャンルの定番機種。いわばブランドリーダー的な存在です。ただ意外なことに、Bluetoothとノイズキャンセリング両対応っていうのがいままでなかった。しかしQC35はこれを両立した機種となります。

 ブラックとシルバーがありますが、シンプルで引き締まった印象のブラックはなかなか素晴らしい。自分では見えないので何とも言えないですが、つけてると何となく格好良くなった気分になれます。重くはないし(公称240g)、装着感もまずまずなので、室内でも屋外でもつけっぱなしで違和感なしといった感じです。

 静かな場所で長時間になると多少圧迫感もあるのですが、飛行機を含め、こういう場所では極めて快適です。7~8年前の機種と比較した場合、音質的にも確実に進化しているという印象もあります。

 価格も3万円台と高級化が進むヘッドフォンの中では、逆にリーズナブルな感じもします。

 そもそも音楽や放送を聴く際、いくら音が良くても騒音がそれをスポイルしてしまっては台無しです。遮音性の高いカナルイヤフォンを使うというのも一つの選択ですが、耳にねじ込んで、さらにケーブルを耳の後ろを回すなどは面倒くさい面もあり。

 音の良さを追求すればキリがありませんが、こういう機器はむしろ、純粋に音に接する時間を増やせるという点に意味があるはずです。使いやすく、いつでも使えるという点は正義なんだなと、改めて感じました。

編集部 フィアット小林

「FIAT 500C」を買っただけで、80年代のえせお笑い芸人みたいなニックネームを名乗らされてしまった哀れな編集者。1998年に入社していらい、気付いたら40代に突入。オーディオ関係がすごく盛り上がっていたバブル期に、中学高校時代を送った関係でいまもオーディオ好き。

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