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ニッポン放送・Cerevo・グッドスマイルカンパニーがカッコいい新型ラジオでコラボ

ニッポン放送がつくる本気のラジオ「Hint」登場

2016年07月20日 17時30分更新

ラジオがURLを放送する時代

 Hintをただのラジオにとどめない特徴として、特許出願済みの「ラジオが流れるとスマートフォンが自動でURLを通知」するBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンの技術がある。「インターネットにつながったIoTラジオにしたい」と考えた吉田氏は従来のWi-Fiや3Gではない、ラジオらしいシンプルさを意識した部分だ。

 具体的には、放送波の音声からBLEビーコンが配信され、URLを近くのスマホに自動配信する。放送局側が”DTMF音(電話のダイヤル音)”を発信すると、自動的にその情報をHintがキャッチする。受信情報はHintからBLEビーコンを通してスマホへ自動転送される仕組みだ。音が流れたあとはURLが書き換わった状態になる。

 技術的には、GoogleによるBLEを用いたビーコン向けの規格Eddystoneを利用。URLの配信は、吉田アナが温めていたトーンコネクトから。トーンコネクトではアプリ起動が必要だったが、BLEビーコンの条件が整っていれば、Google ChromeをインストールしていればURLがビーコン経由で確認できる。

 ラジオ番組で「今日のゲストは○○さんでした」と言ったあと、♪?DTMF音(電話のピポパ音)をオンエアで流すと、自動的に手元のスマートフォンに、アーティストのURL表示もできる。「いわゆる放送波によるメディアに対して、追加のハードなしに光やURLを出せるようにしたかった」と岩佐氏。

 将来的にこの機能を活用した放送展開も検討しているという。「番組での利用はいくらでもできる。2秒ほどのDTMF音でURLの配信が可能。ニッポン放送だけでなく、ほかの局にやってもらっても何もおかしくはない」(吉田氏)として、特許技術を開放する絵図も描いている。

「Hint(ヒント)」に搭載されているLEDもこのBLEビーコンによって制御できる。将来的には、ラジオ番組のオンエアが始まると同時に日本中の「Hint(ヒント)」が同じ色に光りだす、といった機能も対応予定

 URLが配信できるメリットは大きく、地図情報や商品情報、スマホの位置情報にもとづいた地域対応したクーポン配信なども可能となる。ラジオショッピングなどいえば、ECサイトの決済にもダイレクトでつながる可能性もあるという。

ラジオが持つ雰囲気をとじこめた、そっと寄り添うハードウェアに

 製品名のHintは、「気配」という意味を持つ。

 ラジオに感じるあたたかさ、パーソナリティとの距離の近さは、ラジオから語りかける人の「声」がもたらすもの。Hintは、近くで聴いても遠くで聴いてもクリアに聴こえ、さらには聴き疲れも少ない。人の「声」が聴きやすい、あなたに寄り添うラジオだという。

 寂しくもないけど、わずらわしくもないラジオが持つ雰囲気をとじこめた、そっと寄り添うメディアを次世代に進めるためのハードウェア。それを「気配=Hint」という製品名に込めているという。

クラウドファンディングのインセンティブでは番組制作といったものもある

 ASCIIでは今後、「Hintができるまで」を関係者へのインタビューとともに追いかける予定。吉田アナをはじめ、メチクロ氏、Cerevo、グッドスマイルカンパニーのへの深堀り取材を予定しているのでお楽しみに。

○「Hint」スペック(発表時点のもの)
●Bluetooth 4.2搭載
●最大出力 3W
●ユニット 50mm x1
●サイズ 80 x 80x 287 mm
●重量 950g
●電源 ACアダプタまたはリチウムイオン充電池(同梱)
●バッテリー充電方法 同梱の充電器(本体に装着したままの充電はできません)
●バッテリー充電時間 約3時間
●バッテリー連続稼働時間 4~6時間(ラジオ連続聴取において)
充電・再生時間は、環境により異なります。
※仕様および外観は、改良のため予告なく変更される場合がありますのでご了承ください

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