※週間リスキーはアックン・オッペンハイマーとやんちゃデジタルKidsたちがテクノロジーとサブカルチャーの交差点からお届けする、たいへんマニアックなコーナーとなっております。QWERTYキーよりフリック入力派だ、という方はご注意ください。
GalaxyシリーズにBlackBerryのようなQWERTYキーボードを追加できるサムスン純正の「QWERTY Keybord Cover」。しかし、日本で販売中のGalaxy S7 edgeではキーボードが反応しないという悲しい現実が待っていました。
過去にテストしたのはヨーロッパ版。それがだめなら、アジアで売っているキーボードカバーを入手すればいけるんじゃないの!? ということで、韓国版のキーボードカバーを買ってきて、使えるかどうかをテストしてみました。
思い起こせば約1年前、QWERTY Keybord Coverはニューヨークで開催された「Galaxy Note 5」の発表会で披露され、会場では日本語入力のデモも行なわれました。「フリック入力、ペン入力、そしてキーボードカバーを使ったQWERTYキー入力ができる!」と、Galaxy Note 5への期待は大きく高まったのです。
しかし、残念ながら海外版のNote 5にQWERTY Keybord Coverを付けると日本語が選択できず、日本語入力はできませんでした。まあ、Galaxy Note 5は日本未発売でしたし、日本語非対応は仕方ないのかもしれません。
ところが、2016年になって日本でGalaxy S7 edgeが発売になりました! さっそく海外通販サイトから同機種用のQWERTY Keybord Coverをリスキー局長のACCNが購入して試してみるものの、今度はキーボードそのものが反応しないという悲しい状況。
どうやらこのキーボードカバーはヨーロッパ版のようで、日本版のGalaxy S7 edgeでは日本語の入力以前に、キーボードそのものを一切認識してくれないのです。
これはもしかして、欧米版キーボードの問題? ならば、アジアで売っているQWERTY Keybord Coverを買えば動くかもしれません。そこでいきなりですが、本国で売っている韓国版を入手。これでダメならもう何をやってもダメでしょうな。
ヨーロッパ版も韓国版も商品構成は同じ。本体にとりつけるカバーのモデル名はどちらも「EJ-CG935」で、カバーそのものは同じものが使われています。
一方、キーボードの方は韓国版はハングルの部首が入っているほか、一部の記号が異なるだけであとは同じ。物理的には同一のものと考えていいでしょう。
ということで、ドコモ版のGalaxy S7 edgeを用意して、韓国版のQWERTY Keybord Coverを取り付けてみました。何か起きるかなと思いきや、キーボードに全く反応してくれません。
キーボードを認識してくれれば、ホーム画面の表示がキーボードの上からになるのですが、ご覧のようにアイコンの文字が隠れちゃっています。単純に画面の上に遮蔽物を置いただけ、という状態なわけです。ということは、やっぱりQWERTY Keybord Coverで日本語を入力するのは無理なのね。
もはやどうしようもない状況に追い込まれたものの、そういえばリスキー編集部には「メモリー容量が大きいものが欲しい」という局長が購入した韓国版のGalaxy S7 edgeがあるのでした。
さすがに、同じ国で発売されている端末とアクセサリー、これが使えないことはないはずです。いや、もしも使えなければ、いままでのテストも何か設定ミスで使うことができなかった、ってことになるのかも。
キーボードを取り付けてみると、いままでの苦労がウソだったようにホーム画面も反応して、キーボードをよけた位置にアイコンが再配置されます。この状態でボタンを押せば即座に認識。設定も何も不要で、このまま文字入力が可能でした。ただし、英語と韓国語のみ。日本語が打てないのです。
ここまでの画面でわかるように、韓国版のGalaxy S7 edgeは日本語ロケールを搭載しています。標準のサムスンキーボードにも日本語を追加できました。
ところが、QWERTY Keybord Coverを取り付けると、日本語の部分がグレーの表示になって選べないのです。この状態、実はGalaxy Note 5にQWERTY Keybord Coverを付けたときと全く同じ挙動です。
QWERTY Keybord Coverはサムスンキーボードのみで動き、Google日本語入力やATOKでは動作しません。なので、入力方法を変えてもダメ。サムスンキーボードがQWERTY Keybord Coverを認識した状態では日本語入力に対応してくれないのです。
設定画面で日本語が選べないので、強引な手段をとってみることにしました。
まずは、キーボードを外した状態で、サムスンキーボードで日本語入力を選んでおきます。ソフトキーボードを使って日本語をサクサク打つことができます。
Galaxy S7 edgeが「サムスンキーボードならどの言語も大丈夫」と油断しているこの状態で、パカっと上からキーボードをはめてみました。そうすれば無理やりにでも日本語が入るのではないかと期待したのです。
ところが、キーボードを装着した瞬間、画面には今の日本語入力は使えないよという非情の表示。ダメなものはダメ、としっかり反応するのは素晴らしいのですが、日本語入力を可能にするためにはシステムレベルで対応してもらう以外に方法は無いってことなんですね。
恐らく次の新製品、「Galaxy Note 7」(仮)用にもこのQWERTY Keybord Coverは発売されるでしょう。大画面端末にこそQWERTYキーボードは必須のアクセサリーだけに、今度こそ日本語入力に対応して欲しいものです。
いまやQWERTYキーボード端末そのものが絶滅状態。サムスン純正のQWERTY Keybord Coverには日本全国数千万人のQWERTYキーボードマニアの期待と夢がかけられているのです。
8月に行なわれる予定のGalaxy Note 7(仮)の発表会会場では、日本語入力ができるQWERTY Keybord Coverのデモが行なわれると信じたいところです。
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