Apple PayとAndroid Payに続く「Microsoft Wallet」
Windows 10 Mobileの新NFC決済機能を米国と日本で試してみた
Windows 10 Mobile片手にマクドナルドを食べにいこう
Microsoft Walletのセットアップが完了したので、さっそくモバイルNFCによる決済を試してみよう。まずはお約束のMcDonald'sだ。筆者を含め、この手のサービスを最初に試すのは毎回なぜかMcDonald'sという暗黙のルールがある。
実際、この手のサービスで初めて登場した「Google Wallet」を最初に試したのもMcDonald'sだし、Apple Payをインストールして最初にトライしたのもパリのMcDonald'sだ。沼津に対応のマクドナルドはなかったが、その後横浜に対応店舗があるとの情報を得て、実際にApple Payを試してみた。NFCではないが、Googleの顔パス決済である「Hands Free」を最初に試したのもMcDonald'sだ。
余談だが、Microsoft Walletをリーク情報を基に正式発表前に報じたWindows CentralのDaniel Rubino氏も、最初に試したのは同氏いわく「10年ぶり」というMcDonald'sだ。というわけで、機会があったらまず実績あるMcDonald'sでいろいろ試してみてほしい。
買い物ついでということで、最初にトライする店舗はMission&24th StにあるMcDonald'sに。実際にLumia 650をかざしてみると、あっさりと決済に成功した。
手順としては、店員にカード払い(もしくはモバイル端末で支払い)を告げると手前の決済端末が有効になり、この非接触読み取り部分にLumia 650をかざす。
1〜2秒ほど経過すると本体がバイブレーションしてPIN入力画面が出現する。ここでPINを入力するとWalletアプリが立ち上がり、再度PIN入力で本人確認を求めてくる。この操作が完了すると、すぐに決済完了だ。
2回のPIN入力をどれだけスムーズに行なえるかにかかっているが、トータルで10〜20秒ほどかかる。実はこの操作手順はAndroid Payとまったく一緒なのだが、Touch IDに指を載せておくだけですぐに決済が完了するApple Payと比較すると非常に煩雑さが目立つ。セキュリティー強化のためではあるが、OSとの統合を強化して素早く支払える仕組みにするなど、いろいろ工夫の余地があると考える。
米国ではMcDonald'sの店舗に順次「Easy Order」と呼ばれる注文用KIOSK端末を配置していく計画を発表しており、比較的新しい店舗やリニューアルされた直後の店舗には、このKIOSK端末が配置されていることが多い。
欧州ではおなじみのEasy Order端末だが、サンフランシスコ中心部に出現した新しいMcDonald's店舗でも導入され、しかも非接触決済に対応しているときている。ここでも実際に試してみたら、簡単に注文が行なえた。
なお、米国のEasy Order端末は欧州の「IC付きクレジットカード専用」のものではなく、カウンターでのキャッシュ払いにも対応しているなど、カードを持たない人間や外国人にもフレンドリーな仕組みになっている。
オーダー用の端末とカウンターの待ち行列を切り分けることで、混雑緩和が狙いなのだろう。日本でも順次Easy Order端末を拡大していく計画があるという話を聞いており、おそらく米国方式を採用して混雑緩和を進めてくるとみられる。横浜の店舗のように、NFC決済に対応した端末が出現することを楽しみにしている。
McDonald's以外にもいろいろ試してみたが、ドラッグストアチェーンのWalgreensではMicrosoft Walletがうまく使えず、相当に苦労した。
まず、読み取り機にLumia 650を接近させてもNFCアンテナが反応せず、本体がなかなかバイブレーションしない。タイムアウトになってApple Payで支払ってしまったときもある。
端末と読み取り機の上端部を互いに接触すれば成功率が上がることを発見したが、それも確実ではなく、確実に相性みたいなものが存在するようだ。また、おもしろいように注文が成功していたMcDonald'sのEasy Order端末でも、1回だけKIOSK端末そのものがフリーズしてしまう現象に見舞われた。携帯端末をかざしただけで故障するKIOSK端末も酷い話だが、今後の改善を望みたい。
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