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最強のWindowsスマホ「HP Elite x3」とノートPC型ドッグを実際に試す!

2016年07月01日 13時40分更新

 日本HPは、今夏以降に主に法人市場での販売を予定している、ハイスペックなWindows 10スマートフォン「HP Elite x3」の製品体験会をメディア向けに開催した。価格、販売時期などは今回も明らかにされず、今後の発表になるとのこと。なお、展示されていた端末は最終モデルではないというものの、すでに操作も可能な状態のものだった。

非常に高性能なElite x3とノートPC型ドッグ

最強のWindows 10スマホ「HP Elite x3」
SIMフリーだがau網にも対応し、KDDIの法人部隊が取り扱い

 Elite x3は、2月に「Mobile World Congress 2016」に合わせて、その存在が公表。ディスプレーはWQHD解像度の5.96型有機EL、CPUはSnapdragon 820で有線/無線双方のContinuumに対応。4GBメモリー、64GBストレージ、16メガカメラ(イン8メガ)、4150mAhバッテリー、防水・防塵機能などを装備する。

6型ディスプレーに横幅は83.5mmなので、さすがに大型スマホではある

 さらにWindows Hello対応の生体認証は指紋センサーに加え、前面の赤外線カメラによる虹彩認証も利用できるなど、国内未上陸のマイクロソフトのLumiaシリーズを含め、現時点で最強Windowsスマホと呼べる内容となっている。

背面はマットな手触りで滑りにくい素材。そして指紋センサーも

前面下部にはBang&Olufsenのステレオスピーカー、上部にはインカメラとともに虹彩認証用の赤外線カメラが

下部にはType-CのUSB端子が。7.8mmという薄型に加え、側面は滑らかに丸みを持っており、サイズよりは持ちやすい印象

 基本的には法人ユーザー向けに提供されるデバイスながら、個人でも購入可能になる予定。SIMフリー端末だが、国内の販売パートナーとして、KDDIの法人営業も含まれており、VoLTEを含む、auのネットワークにも対応する。

防水(IP67)対応で、実際に水没させて動作させるデモも。展示機はauのLTEで接続されていた

ノートPC型のノートドッグも動作機が
1kgほどで約20時間の動作が可能になる予定

 周辺機器には、クレードル型の「デスクドッグ」に加えて、ノートPC型の「ノートドッグ」が用意されるが、特に後者についてはついに動作する機材が用意されていた。

デスクドッグに装着した状態

 まずデスクドッグは有線LAN、DisplayPort、通常のUSB端子×2にType-C端子×1を装備。会社に戻ってきて、Elite x3をドッグに差せば、有線によるContinuum+液晶ディスプレー、キーボード/マウス、社内LANに接続した状態で、すぐに作業を再開できる。

ハイスペックなCPUの搭載で、有線でのContinuumにも対応

ドッグには通常のUSB端子も2つ用意されているので、有線のキーボードとマウスを直接繋いでおける。有線LANも利用可能だ

 一方のノートドッグはノートPCの形をしているが、CPUやストレージなどは搭載せず、Continuum専用の12.5型液晶+キーボードと考えるとわかりやすい。そのため約1kgの重量ながら、約20時間の動作が可能になる予定とのこと。もちろんその場合はElite x3側が先にバッテリーが切れるので、ノートドック、またはそれ以外の外部電源からの通電が必要となる。

こちらはノートドッグとの組み合わせ。Continuumは無線とUSB Type-C経由での有線の両方で接続できる

キーストロークは浅めだが、十分に打ちやすいキーボード

右側面のUSB Type-C端子経由で充電する

仮想化ソリューションの「HP Workspace」との連携で
通常のデスクトップアプリも利用できる

 今回の体験会では、実利用場面を想定したデモも行なわれた。登壇した日本HP パーソナルシステムズ事業本部 クライアントソリューション本部 本部長 村上信武氏は、アメリカでのデータとして、特に若い世代がリモートワークや場所にとらわれない働き方を求めており、88%の人事部マネージャーはそれが原因で人材が退社するのを経験しているとする。

日本HP 村上氏

 そんな場所に囚われない働き方を提供できるのが、Elite x3とHPのソリューションだ。デモでは、電車の車内で虹彩認証を用いてセキュアにログインし、PowerPointのファイルを訂正してメールで送信。カフェではContinuumで接続したノートドッグで資料を確認しながら、Elite x3で通話をする。

モバイルのトレンドを取り込み、場所にとらわれない働き方を可能にするのがElite x3だ。

 さらにオフィスでは、HPの仮想化ソリューションである「HP Workspace」と連携。セキュアクラウド上にある仮想化環境でアプリを動かすことで、Windows 10 Mobileでは本来動作しないデスクトップアプリが利用できる。会場では、auのLTE網で接続されたElite x3で、デスクトップアプリを動かすデモを試せたが、まずまず快適に利用することができた。

Elite x3で「HP Workspace」アプリを起動するとセキュアクラウドと接続し、仮想化環境上にあるデスクトップアプリを起動する。十分に快適に利用できた

遅延の状況も常時表示可能

 2月の展示機にはなかった指紋センサーが装備されるなど、確実に製品版に近づいていると思われるElite x3。早い発売を期待したい。


「HP Elite x3」の主なスペック
ディスプレー 5.96型有機EL
画面解像度 1440×2560ドット
サイズ 83.5×161.8×7.8mm
重量 ~195g
CPU Snapdragon 820(クアッドコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部メモリー microSD対応
OS Windows 10 Mobile
対応ネットワーク 4G:バンド1/3/5/7/8/19/20/26/28
/38/39/40/41(CA対応)
3G:バンド1/2/4/5/8、4バンドGSM
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
カメラ画素数 リア:16メガ/イン:8メガ
防水/防塵 ○/○
Qi
生体認証 指紋センサー、虹彩認証
SIM形状 nanoSIM
連続待受時間 500時間

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