始球式をVRで練習するという大胆企画
プロ野球のセ・パ交流戦が終了しましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。横浜DeNAベイスターズファンの筆者としては「やっと終わった」と一息ついている状態です。長かった……。
さて、横浜DeNAベイスターズは、ゴーグル型ヘッドマウンドディスプレー「Gear VR」を用いた、360度の映像コンテンツ提供サービス「360(さんろくまる)ベイスターズ」を提供しています。
その一環としてGalaxyは、横浜スタジアムで主催される公式戦71試合において、360度映像コンテンツをGear VRで体験できるブースをコンコースに設置しているのです。こちらも以前、筆者が取材しましたので、興味のある方はご一読のほどを。
さらに、6月25日には横浜スタジアムにてGalaxyの協賛で、なんとプロ野球初となる「VR 始球式」が行なわれました。
VR始球式とは耳慣れませんが……まあ、そもそもプロ野球初ですから聞いたことがなくて当然なのですが、いったいどのようなものでしょうか。
始球式を務めるのはベイスターズファンの一般の方。試合前にマウンドに立ち、キャッチャーに向かってボールを投げるのは、通常の始球式と同じ。ただ、投球の前にGear VRを使って、360度映像で選手からピッチングの手ほどきを受ける点が違います。
VRで選手から指導してもらい、そのまますぐに始球式を始めることで、教わったことを即座に活用できる……という企画なのです。
同時に、スタンドではおよそ60名のファンがGear VRを装着し、同じ映像コンテンツを体験。その他のお客さんは、バックスタンドのビジョンで映像を追体験します。
始球式を務めたファンの方は、高校まで野球一筋の人生を送ってきたそう。少年時代は、野球チームで横浜DeNAベイスターズの倉本寿彦さんの先輩だったこともあるそうです。しかしプロ野球選手の夢は断念し、社会人として企業に就職。今ではたまに草野球をたしなむ程度だとか。
しかし、ピッチャーとして、プロ野球のマウンドに立ちたいというあこがれは消えなかったそう。夢を叶えるために、今回の始球式に応募し、みごと採用されたというわけです。なんとドラマチック!
VRについては、「SNSなどで存在は聞いていたが、リアルで経験したのは初めて」とのこと。「選手が、自分ひとりだけに教えてくれるように感じられた。映像よりも臨場感があり、教えてもらうことが頭に入ってくるイメージ」と振り返っていました。
さらに野球経験者として、「雑誌やテレビの映像などで、好きなプロ選手のプレーを見ていたけれど、映像だとどうしても見られる範囲が限られてしまう」と述懐し、VRでの投球法レクチャーについて「もっと野球がうまくなりたい人も活用できる、新しい指導の形なのかもしれないと思った」と紹介していました。
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