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12型MacBookサイズにCore i7と16GB RAMを搭載の「ZenBook 3」がスゴい!

2016年06月02日 09時00分更新

「COMPUTEX TAIPEI 2016」開幕前日の5月30日、ASUSが薄型軽量のクラムシェルノートPC「ZenBook 3」を発表しました。

ZenBook 3。薄型軽量と高性能を両立したモバイルノートだ。

 注目すべきは、あの12インチMacBookを下回る薄型軽量ボディながら、より高性能なCPU「Core i7」を搭載したという点です。

MacBookの不満を解消したZenBook 3

 ZenBook 3の本体サイズは厚さ11.9mm、重量910gで、12インチMacBookよりも薄型軽量です。しかしCPUはCore Mではなく、Core i7を搭載している点が大きな違いです。

外装はアルミニウムでZenBookらしいデザインを継承している。

 この小型ボディにCore i7を乗せるため、ASUSが世界最薄とうたう3mm厚の冷却ファンを搭載。静音性という点ではファンレスのMacBookに劣るものの、パフォーマンスを優先した設計といえます。

 薄型化によって犠牲になりやすいキーボードも、MacBookの2倍に相当する0.8mmのストロークを確保。MacBookのキーボードは薄すぎるとの声も多かっただけに、適度な深さになった印象です。

12インチMacBook同様、本体幅いっぱいのキーボードを搭載。

 さらにZenBook 3は、トラックパッドの右上に指紋センサーを搭載。Windows Helloに対応しており、指紋認証でログインできます。

トラックパッド右上に指紋センサー。MacBookへの「Touch ID」搭載に先んじた新機能だ。

 次期MacBookは指紋センサー「Touch ID」を搭載するのではないか、との噂がありますが、それを先取りした仕様といってよいでしょう。

性能はMacBook Air相当、画面はフルHD

 ZenBook 3の発表では、ベンチマークテストで12インチMacBookやMacBook Airと直接比較。MacBookシリーズを強く意識した発表になりました。

CinebenchのスコアはCore M搭載MacBookの1.5倍。MacBook Airとほぼ同等といえる。

 メモリー容量もポイントです。MacBookやMacBook Airは最大8GBにとどまっており、本格的な作業では不足しがちです。一方、ZenBook 3は最大16GBに対応、ストレージも最大1TBで、メインマシンとして申し分ないスペックです。

 ZenBook 3のディスプレイは12.5インチのフルHDで、12インチMacBookのRetinaディスプレイには劣るものの、いまだ低い解像度にとどまっているMacBook Airよりは魅力的といえます。

 インターフェイスはMacBookと同じく、USB Type-Cとヘッドフォンジャックの2つのみ。しかしその位置は逆になっており、ヘッドフォンジャックが本体左側、USB Type-Cが右側についています。

本体左側にはヘッドフォンジャックを搭載。

本体右側にUSB Type-Cを搭載する。MacBookとは逆の配置だ。

 ヘッドフォンは一般的に左側にケーブルが伸びている場合が多いため、ZenBook 3のほうが使いやすいといえます。ただ、充電は左側が良いという人も多く、一長一短でしょう。

 価格は、ZenBook 3のCore i7、16GBメモリー、1TB SSDのフルスペック版は1999ドルとさすがに高いものの、Core i5モデルでは4GBメモリーと256GB SSDで安価な999ドル構成も提供しており、最小構成で1299ドルからの12インチMacBookより買いやすくなっています。

モバイルノートの進化はまだ終わっていない

 こうしてZenBook 3とMacBookを比較してみたものの、OSが異なる以上、総合的にどちらが優れているか結論付けることは難しいものです。

 しかしハードウェアだけなら、ZenBook 3は興味を引かれる存在です。キーボードは本当に打ちやすいのか、Core i7の発熱を3mmのファンで冷やせるものなのか、とにかく一度試してみたい製品に仕上がっています。

 アップルは12インチのMacBookを出したとはいえ、処理性能と携帯性を両立した「RetinaのAir」はいまだ不在ともいえます。この「空席」を狙って、今後の多くのPCメーカーが挑戦してくるのではないでしょうか。

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