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月額1680円〜の下り最大3MbpsのSIMをヨドバシカメラで販売中

「他社との違いは使い放題SIM+Wi-Fi」ワイヤレスゲート新プランを訊く

2016年06月01日 10時00分更新

 3月16日に、3Mbpsでデータ通信量無制限の新プランを発売したワイヤレスゲート。従来のデータ通信量が決まったプランは終了となり、さらにセットとなるWi-FiサービスではFONが利用できるようになるなど、大きな変化となっている。そこで、同社の取締役CAOの原田実氏に、新プランおよびワイヤレスゲートの取り組みについて直接聞いてみた。

ワイヤレスゲートの取締役CAOの原田実氏

3Mbpsの使い放題プランは「一般的なユーザー」が多い

──まずは3月に新プランへと切り替えた背景を教えてください。

 3月という時期に絞ったわけではないのですが、当社で売れている商品、人気のあるプランを検証した結果、250kbpsで定額のプランが非常に好評でした。サービス導入後から継続的に契約がある。

 3GB、5GBと通信量が決まったプランは、MVNOが増えてきているので特色が出しにくい。ワイヤレスゲートという会社として、何が特色になるかと考えたところ、やはりWi-Fiサービスを持っていることが強みになるのではないかと考えました。

 そこで、Wi-Fiサービスをもっと充実させるために、これまで協力関係にあったFONとの連携をさらに強めることにしました。世界でも強いFONとの連携で、よりWi-Fiにフィーチャーした商品が出せるようになったわけです。

3Mbps定額プランのパッケージ

 さらに、新プランの内容を企画するにあたり、250kbpsのプランよりももう少し使い勝手のよいプランということで、動画のストリーミングにも利用できる、3Mbpsの速度で容量制限無しの使い放題プランをリリースしました。そこにFONのアクセスポイントも使えるサービスとしてセットで販売することで、Wi-Fiサービスも強化されています。

──リリース後の評判はいかがですか?

 契約回線数は公表していませんが、おかげさまで好評です。当社はヨドバシカメラさんに店頭販売をお願いしていますが、定額かつ制限無しで利用できるということ。さらに他社の同様のプラント比較しても割安ということで、安心してオススメできるという現場の声をいただいています。店頭でもたくさんのMVNOのSIMがラインアップされていますが、定額とWi-Fiという2つの特色で、差別化できていると思っています。

ヨドバシカメラで購入可能

 さらに、格安SIMがいわゆるアーリーアダプターの方から、一般的なユーザーに広まってきているのも大きいですね。こういった層には細かいプランよりも、定額で使い放題というわかりやすさが向いているのかなと考えています。

──250kbpsプランからの移行などは見られますか?

 3Mbpsの新プランは新規での契約が多いですね。通話対応、SMS対応、データ用と3タイプありますが、いまのところデータ専用の契約数が一番多いです。また、250kbpsのプランも引き続き好調で解約率も落ちていませんので、250kbpsプランのユーザーが3Mbpsプランに移行しているといった傾向もないようです。一方で250kbpsのほうは、ネットで購入するユーザーも多いので、2台目用やモバイラーといったWi-Fiメインの使い方が多いと考えています。

「FON」は公衆WiFiサービスへと方向転換中

──Wi-Fiを利用するユーザーは多いのですか?

 250kbpsプランのほうが、Wi-Fiサービスの利用率は高いですね。逆に比較すると、3MbpsプランのユーザーのWi-Fiサービス利用率はやや低めです。3Mbpsのプランが十分な速度で使えているという面もありますが、スマホやPCにあまり詳しくなくて、活用しきれていないという可能性もあります。

 せっかくWi-Fiが使えるプランなのに、気づかれないで使ってもらえないのはもったいないので、これからもFONも含めて弊社のWi-Fiサービスの認知を広めていきたいと考えています。

──FON自体は以前から日本で展開していますが、公衆サービスとしては大ヒットにはなっていないと思います。なぜ、いまFONとの連携を強化しようと考えたのでしょうか?

 今回はFONというブランドを前面に押し出して、共同でやっていこうという取り組みになっています。そういう意味では、FONにスポットがあたるような広報活動をしていく予定です。

 さらにFON側も現在方針を転換していて、家庭内にルーターを置くと言うよりは、パブリックスペースに設置するという方針になっています。海外でも大きなキャリアと提携して、駅や商業施設、観光地などに設置し始めています。これは日本でも同様でFONは、最近では居酒屋チェーンの塚田農場や不動産のアパマンショップへ設置していくことを発表しています。ワイヤレスゲートとしても独自でFONのWi-FIアクセスポイントを増やしてしており、北海道ニセコや鎌倉などの観光地がエリア化するなど今後パブリックスペースでのエリアが広がっていく予定です。

浅草六区セントラルスクエアにFONのアクセスポイントを設置

 もちろんワイヤレスゲートのWi-Fiアクセスポイントも増やしていきます。弊社のアクセスポイントとFONのアクセスポイントが両方使えることで、よりWi-Fiを利用できる機会を増やせるようになります。

──3Mbpsプランを契約すれば、海外のFONも利用できるのですか?

 はい。海外のFONのアクセスポイントにも追加料金なしで利用できます。ログイン方法が若干違いますが、ほぼ同じ使い勝手で接続できます。これは海外からの旅行客も同様です。今後2020年のオリンピックに向けて、インバウンド向けにもSIMカードや、Wi-Fiアクセスポイントを整備していきます。

──FONはフリーライド問題などが以前は聞かれましたが、どのようにお考えでしょうか?

 FON自体もそれを認識しているようで、各プロバイダーとの調整も進んでいるようです。また先ほどお話ししたように、現在は公衆Wi-Fiとしてのサービスにシフトしていますので、そこでは通信回線込みのシステムとなっています。

実行速度は2Mbpsをキープすることが目標
スマホとのセット販売も視野に入れて検討中

──モバイル通信の実効速度についてなにか対策はしていますか?

 やはり時間帯などによっては混雑で速度の低下が見られます。ですが、毎日速度をチェックをしていて、基本的には3Mbpsプランの場合、2Mbps程度は出るように回線の増強にもつとめています。

──今後の方針などについてお聞かせください。

 SNSやストリーミングなど、特定のサービスのパケットをカウントしないといったプランを提供しているMVNOも多いですが、弊社としてはそれよりも3Mbpsでどのサービスも安定して使える環境を提供することにポイントを置いています。その点で言えば繰り返しになりますが、Wi-Fiの強化と認知ということになります。

 また、販売に関しては、現在SIMカードのみがメインですが、SIMフリースマホなどが多数リリースされているので、端末とセットにしたプランなども企画していきたいです。弊社オリジナルのスマホの開発は難しいですが、接続用のアプリなどを組み込んだりといったアイディアはあります。今後もぜひご期待いただければと思います。

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