FFの曲さえ知っていれば盛り上がれる
── 前回は公演場所によってセットリストの変更がありましたが、次回の東京公演では変更の予定はありますか。
植松氏:次回は……って6月か(笑)。短いなぁ期間が……。プログラムから1、2曲くらい変えようかなとは思うんですけど、来月かぁ。でも、東京公演がどうなるかはわからないですけど、終わる頃にはなにかやってみたいですね。どうせやるならCDに収録していない楽曲とかを。
── 初の海外公演(台湾)への意気込みを教えて下さい。
植松氏:台湾ではオーケストラコンサートで1回、ピアノソロコンサートで1回やっています。FFだけでなく、ゲームに熱い国なので吹奏楽もよろこんでもらえると思っています。ただ、さっきも言ったようにコンサートは蓋を開けてみないとどうなるかわかりません。
台湾での吹奏楽ってどうなんですかね。それすらもわかっていません。仮に吹奏楽に興味がない・知らないという人でも、今日のような音をシエナさんが出してくれれば、FFの曲さえ知っているだけで吹奏楽の良さが伝わると思っています。
── 来年以降もコンサートを続けるにあたって、海外公演を増やす予定はありますか。
植松氏:スタッフもシエナの皆さんもハワイに行きたいって言ってます。完全に公私混同してますけど(笑)。
ゲーム音楽オーケストラの“あり方”
── 公演は2年目に入りましたが、新たなチャレンジや挑戦していることなど植松さんとして去年と異なることはありますか。
植松氏:客席のみなさんにリコーダーを吹いてもらうというのは去年とは違うことですね。やろうと思えば観客参加型のコンサートっていっぱいあると思うんです。一方で不安というか疑問なのが、お金を払ってシエナさんの公演を聴きに来た人が果たしてプロフェッショナルでない人の演奏をどう思っているかということ。
「素人の演奏を金払って聴きに来たんじゃねーよ」という人もいるかもしれないじゃないですか。そういう人もいるであろうし、みんなで楽しもうよっていう人もいると思うんです。素晴らしい演奏を楽しみつつも参加できる楽しみを両立できないかなっていうのを探っている段階です。それが今回のリコーダーであり、去年から引き続いて行なったボディーパーカッションなんですよ。完成形ってのは無いと思うんです。やってみてダメだったら次はやらないということの連続なので。
クラシック音楽のコンサートなど格式高いものはあるべきですし、ライブハウスでやるような縦ノリの音楽もありだと思います。ゲーム音楽のコンサートはクラシックやジャズでもないオーケストラ音楽なので、中間という感じでしょうね。
── 客席を見ていると、一般的なコンサートのようにまだ静かな印象があります。
植松氏:大阪公演で「ブラボー!」だけでなく「なんでやねん!」でもいいんだよって言ったんですけど、昼公演では一回もなかったんですよ(笑)。夜公演で1回だけ叫んでくれた人がいて嬉しかったんですけどね。まぁ、少しずつですよ。なんとなくやってきた感覚でスタッフと探りつつ盛り上げられればと思います。
インタビュー中、CDを購入している人が少ないとありますが、私はゲーム音楽のCDに関しては購入しています。もちろん今回の物販でも購入しました!
Photo by Shinjiro Yamada
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