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新VAIO Phoneはドコモ網にバッチリ対応のSIMフリーWindowsスマホ

2016年05月08日 15時00分更新

キャリアアグリゲーションで快適に通信
VAIOらしいデザインの「VAIO Phone Biz」

 VAIO社製としては初めてのWindows 10 Mobile搭載スマホ「VAIO Phone Biz」。名前や搭載OSからもわかるとおり、法人(ビジネス)用途に特化したSIMフリースマホに仕上がっています。もちろん、個人でも購入可能でVAIOストアや家電量販店、BIGLOBE、楽天モバイルなどで販売中。直販価格は、5万9184円(税込み)です。

 VAIO Phoneを語る上でどうしても欠かせないのが前世代の存在ですね。前世代機「VAIO Phone VA-10J」は日本通信とVAIOの協業で登場したAndroidスマホですが、「VAIOらしいところはロゴと壁紙ぐらい」といったイメージで、往来のVAIOファンからは残念な評価を受けてしまいました。

 一方で今回のVAIO Phone Bizはクリエイター向けタブレットPC「VAIO Z Canvas」と同じデザインテーマで、アルミ削り出しボディーを採用しています。まさにVAIOファンが待ち望んだ「真のVAIO Phone」に仕上がっていると言えます。

真のVAIO PhoneことVAIO Phone Biz

VAIO Phone Bizの背面。レザーによりVAIOロゴが立体的に彫られている。肌触りはブラスト仕上げにより「VAIO Z Canvas」などと同様、さらっとしたイメージ

上側面にはオーディオジャック、下側面にはマイクロUSB端子を備える

左側面にはSIMスロットがあり、開けるにはピンが必要。右側面には電源キーと音量キー

 基本スペックをおさらいすると、ディスプレーはフルHD解像度(1080×1920ドット)の5.5型液晶、メモリーは3GB、ストレージは16GB、CPUはSnapdragon 617(1,5GHz+1.2GHz、オクタコア)。通信まわりは、無線LANがIEEE802.11 a/b/g/n/ac、Bluetoothは4.0、LTEおよびW-CDMA(3G)に対応しています。

 特筆すべきは対応LTEバンド。バンド1、3、8、19、21が利用でき、ドコモ系SIMであれば不自由なく使えます。また、SIMフリー機としては珍しい2つのバンドを束ねて高速化するキャリアアグリゲーションに対応しており、下り最大225Mbpsで通信可能です。

本体はマイクロSDカードと排他のデュアルSIM仕様。3G/4Gでのデュアル待ち受けはできないので、国内利用ならマイクロSIM+マイクロSDカードの状態(写真右)で使える

 前述のとおり、OSはWindows 10 Mobileを採用。無線接続での「Continuum for Phone」が利用でき、Miracastドングル経由でディスプレーと接続し、外出先でもPCライクな作業が可能です。Continuum環境下で動かせるアプリはスマホで使えるすべてのアプリではなく、UWP(Universal Windows Platform)アプリに限られるので、注意が必要。とはいえ、標準搭載の「Office Mobile」などはUWPアプリなので、出先でOfficeファイルを大画面で編集しなくてはいけなくなったときなどに便利です。

BluetoothキーボードやマウスがなくてもContinuum for Phone起動中は、スマホがキーボードやタッチパッド代わりになる

ディスプレーに表示されたスタート画面。Office Lensアプリのように使えないものもある

Continuum for Phone実行中でもスマホ側で通話やメールを見たりという作業ができるのも特徴のひとつ

「VAIO Phone Biz」編集者クロスレビュー


ドロイドさん「CA対応もうれしいけど、OSが玄人向き?」

削り出しのアルミ筐体、そしてVAIOロゴ。これは確かにVAIO! しかも、SIMフリースマホとしては珍しく、ドコモの相互接続性試験をクリアして、キャリアアグリゲーションにも対応!(VoLTEにも対応してほしかったけど) 5万円台後半の価格も高いとは思わない。ただし実際にWindowsスマホを使っていると、「Windows 10 Mobileを使ってみたい」という人以外の一般ユーザーに、いまのWindowsスマホを積極的に勧めるのは……ちょっと無理かな?


スピーディー末岡「スペックが高くて快適だが、初心者には敷居が高い」

Windows 10 Mobileを採用しているスマホとしては筆者は「NuAns NEO」を購入したが、同時期に発表されていたら、こちらを選んでいた可能性も。VAIO Phoneの方が単純にスペックが良いからだけど。もともとWindows 10 Mobileは低スペックでもヌルヌル動くOSなので、このスペックなら文句ナシ。指の追従性もいい。ただ、価格が5万円台後半でアプリが少ないという壁があるからなあ。


ゆうこば「ビジネス用途だからこそ、性能に余裕がほしい人に最適」

現状、国内で最も高性能なWindows 10 Mobile搭載機。背面の質感、VAIOロゴの削り出しはまさしく「VAIO Zシリーズ」のDNAを体感できます。Continuumの機能などのビジネス用途の特徴に注目がいきがちですが、1300万画素の背面カメラ、視野角の広いフルHD液晶のディスプレーなど、スマホ単体としての満足度も高いです。不満な点を挙げるとしたら、やはりWindows 10 Mobile対応アプリの少なさと、大人の男性の手でも届きにくい電源ボタンの位置といったところ。

「VAIO Phone Biz(VPB0511S)」の主なスペック
ディスプレー 5.5型液晶
画面解像度 1080×1920ドット
サイズ 約77×156.1×8.3mm
重量 約167g
CPU Snapdragon 617 1.5GHz+1.2GHz
(オクタコア)
メモリー 3GB
ストレージ 16GB
外部ストレージ microSDXC(最大64GB)
対応ネットワーク LTE:バンド1/3/8/19/21
W-CDMA:バンド1/6/8/11/19
OS Windows 10 Mobile
カメラ画素数 リア:1300万画素/イン:500万画素
バッテリー容量 2800mAh
SIM形状 microSIM+nanoSIM(microSDXCとの排他)
カラバリ シルバー

私たちがレビューしています!
クロスレビュアー紹介


ドロイドさん ASCII.jpのスマホ班リーダー。会社員なのに自費で常に多数のスマホを契約中。料金・通信速度に加えて、端子部分のキャップがどうこうなど、スペック表に載らない違いなど細かな話が大好き。


スピーディー末岡さん ASCII.jp編集部所属。Androidユーザーのスピード狂。その名に恥じず速いものが大好きで、スマホはスペックからチェックするタイプ。ヘルメットを被っているのは、「俺はいつでも高速だから……」というよくわからない理由。座右の銘は「スペック良ければすべて良し!」


ゆうこばさん アスキーのウェブ&電子版そしてムックでモバイル分野を担当。キャリアスマホは常にXperiaで、現在の「Xperia Z5 Premium SO-03H」で5台目。外ではついウェブを見てしまうので、データ量的にもバッテリー的にもサブ端末として格安SIM運用のSIMフリースマホが欠かせない。常に飯テロ写真を撮り続けており、Googleマップに投稿し続けていたら、ようやく「ローカルガイド」のレベル4に昇格したのが最近のトピックス。

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