週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

山根博士とACCNが韓国のIT博物館で見てきたモノは…

SIM博士とSIM(SAMSUNG INNOVATION MUSEUM)へ行って来た:週間リスキー

2016年05月11日 09時00分更新

※週間リスキーはアックン・オッペンハイマーとモノ好きな同士がお届けする、マニアックな題材をよりマニアックにお伝えするコーナーです。ご注意ください。

ACCN ハカセとアテクシのリスキーぶらり旅、過去に「中国・ノキアの墓場でQWERTYスマホ発掘対決編」、「スペイン・LG G5のルーツ? LG変態ケータイ探索編」などお届けしてまいりましたが、今回は気がつけば韓国からでございます。

山根博士 はい、「SIM」という博物館に来ています。あ、「S/I/M/」が正式表記かも。

ACCN SIMって、ハカセが集めているアレ?

山根博士 ソレね、ココに来た100人が100人やるボケですから。

場所はココ。サムスン本社に隣接しています

ACCN サムスンの博物館ですね。ハカセ、ハカセ! 中は広~いですよ!

山根博士 5フロアありますからね。まぁゆっくり見て回りましょうよ。

ACCN サムスンの歴史が丸っとわかると。

山根博士 まぁ、キホンそうなんですけど、もっとグローバルな視点で展示してあるんですよ。

ACCN ん、コレは?

山根博士 五輪のスポンサーですから。右が空いているのがニクイ演出です(笑)。

ACCN お、冷蔵庫?

山根博士 日本にいる人には馴染みないでしょうが、サムスンは総合家電メーカーですからね。今でもスマートフォンやTVだけじゃなく、たくさんの白物家電をグローバルで販売しています。これはその黎明期の冷蔵庫。

ACCN おっとコッチにはテレビ。古めかしいですのぅ~。

山根博士 コレも世界各国に輸出されたんでしょうね。ちなみに左右にあるのは扉で、TVを見ないときには閉じていたそうです。

ACCN なんかありがたい感じがしますね。コレはビデオデッキですね。VHS? ベータ?

山根博士 ん~、どっちでしょう。本体左側にあるサムスンのロゴが大昔のですね。さすがに私も産まれていなかったハズ。

ACCN ん? まあいいや(年齢弄りは自分にも不都合あるので)。ささっ、ようやく電子製品の登場ですよ!

山根博士 なつかしいですねー。記憶メディアはカセットテープだ。

ACCN ノート……いやラップトップ型も出していたんですね。このころからハードディスクの生産を始めたと書いてあります。

山根博士 サムスンの顔ともいえる液晶や記憶メディアの歴史はここから始まったんですね。

ACCN やっとハタチにも見慣れたパソコンが出てきましたよ。

山根博士 3.5インチフロッピーディスクにCD-ROM、内部にはハードディスクも入っているようですね。デザインもよくなって、輸出もされた製品のようです。

ACCN お、いよいよ携帯電話やスマートフォンのコーナーへ突入しそうですよ!

山根博士 いやいや早まっちゃダメよ。サムスンの黎明時代の製品を見たあとは、ちょっと電気や通信の基礎勉強をしましょう。ここでは学生たちが科学の歴史を学ぶことができる展示も多数あるのです。

ACCN だって……。ん? 謎のガラス瓶が並んでいます。コレって……。

山根博士 ライデン瓶ですね。1700年代にオランダのライデン大学で発明された、世界で最も古い電池と言われています。もっとも今の電池のように使えるのではなく、静電気を貯めてそれを放出するというモノでしたが。

ACCN コッチは教科書でも見たことのある名前がついています。

山根博士 ボルタの電池ですね。1800年に発明されたもので、今の電池のように使うことができるようになりました。

ACCN 次のは……電球ですよね?

山根博士 世界初の白熱電球かな。説明を読むとフィラメントは紙製ですぐに燃え尽きちゃったみたいですね(ちなみに山根博士の大学での専攻は化学。なので物理方面はそれほど詳しくないらしい)。

ACCN そしてあのエジソンの白熱電球ですね。フィラメントには日本の竹が使われたという。

山根博士 さ、電気製品の基礎の歴史は十分学びましたか?

ACCN では、通信関連の歴史コーナーへGO!

山根博士 今のサムスンの屋台柱でもある通信事業、元をただせばこんなモールス信号から始まっているんですねー。

ACCN このころの人はスマートフォンなんて夢にも思わなかったでしょうなぁ。

山根博士 昔のSF映画とか見ると、今ではありえないような装置を使って通信していますよね。紙テープでメッセージを送るとか……。

ACCN あはは。ラジオも人々の生活を変えましたよね。

山根博士 当時は画期的なアイテムだったわけです。ラジオもずっと据え置き型で、持ち運べるようになっただけで人々の生活が変わった……それは、まさに今のスマートフォンですね。

ACCN おや、コレって日本のNEC?

山根博士 昔の工場ですね。サムスンとしてはIT総合メーカーとしてのNECにしっかりと敬意を表しているのでしょう。NECが世界の電機や通信事業に果たした役割は少なくありません。このように、ここにはサムスンだけではなく、世界各国を代表する企業も紹介されているのですよ。

ACCN あっ、ついに携帯電話っぽいものが出てきました!

山根康宏 アメリカの軍隊で使われた無線機ですね。左は初期のものでかなり大型でした。それがだんだんと小型化され、ハンディーサイズになっていきました。

ACCN コレは今のモバイルフォン?

山根博士 当時はカッコよかったでしょうね。喫茶店に入ってトランクを開いて電話をかけるだなんて、ごくごく一部の人しかできなかったでしょう(やりたかった……)。しかしコレ、メーカーはどこだ?

ACCN だんだんとハタチにも見覚えのあるカタチのが出てきました。

山根博士 モトローラの通称「水壺」やらマイクロタックですね。この大きさになってようやく「携帯」電話と呼べるようになったわけです。このあたりのものは私もいくつか持っています。

ACCN あ~博士、BlackBerryですよ! なんかホッとする~!

山根博士 まぁそう興奮しないで。BlackBerryの登場はビジネスパーソンの仕事を一気に変えましたね。デザインもスタイリッシュで。コレを持っていなければニューヨークの街中は歩けないとまで言われたほどですよ。

ACCN 嗚呼それなのに……。あ、アレは?

山根博士 わわわ、ちょ、ちょっとどいてっ! なんでコレがここにあるんだー!

ACCN イタタタタ(←突き飛ばされた)、博士こそ落ち着きなさいってば……。

山根博士 ノキアの初代コミュニケーター「Nokia9000」ですよ! パカっと横に開くとQWERTYキーボードが現われる最初のモデルです! 充電が専用コネクターなので、そこだけちょっと使いにくいかったんですけどね。コレを持っていれば、ホントどこでも仕事できちゃう、そんな夢のマシンだったんですからもう!

ACCN ハカセ、コレ持っているじゃない何台も……(なのに、よくそこまでテンション上がるな)。しかし、SAMSUNG INNOVATION MUSEUMって、全然サムスン色が濃くなくて逆に驚きましたよ。

山根博士 そうなんですよ、ほかにもエリクソンやら、あのメーカーやら、もちろんサムスンの古い名機やらも……あーもー帰りたくない!

ACCN 職員なりますかね、ハカセのコレクションも足して……。

山根博士 なるほど! スタッフ募集しているかな……。

ACCN ……本気だ。

●関連サイト
SAMUSUNG INOVATION MUSEUM

 

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事