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『World of Warships』推奨PC8モデルをBTOでさらに強化しよう

WoWS推奨PCをさらに強化する“BTO”のポイントをチェック

 戦艦や巡洋艦等の軍艦を操り、最大12艦対12艦のチーム対戦式の砲雷撃戦が楽しめるオンライン海戦ストラテジー『World of Warships』(以下WoWS)。前回の連載第9回では「WoWS推奨PC」8モデルを紹介したが、WoWS推奨PCは文字どおりWoWSを快適に楽しめるスペックをもつ。

 このWoWS推奨PCのスペックを注文時にグレードアップする(いわゆるBTO)ことで、さらに高性能あるいは快適なPCに仕上げることが可能になる。末永くWoWSなどの最新PCゲームを楽しめるためにスペックを盛るのもよし。RAW現像や動画編集などのヘビーな作業をしたいユーザーも要チェックだ。

 WoWSは最新3Dゲームにしては描画が軽快な部類に入る。そのため、画質を落とせば5年落ちの旧世代PCでも動くし、グラフィックスカード(GPU)のないノートPCでも遊ぶことはできるゲームだ。

 しかし旧世代やGPU非搭載のモバイルノートで遊ぶWoWSと、WoWS推奨PCで遊ぶWoWSはゲームのルールこそ同じだが、画面の美しさや滑らかさが天地ほど違うのだ。

 その比較のため、2台のPCを用意した。1台は「Core i7-6700K」と「GeForce GTX 960」を搭載したWoWS推奨PCのスペックに近いゲーミングPC。もう1台は「Core i7-5500U」を搭載した13.3インチのモバイルノートで、こちらのGPUはCPU内蔵の「インテル HD Graphics 5500」だ。テストはWoWSで実際にランダム戦で遊んだ時のフレームレートを「Fraps」を利用して計測した。

ゲーミングPCのスペック
CPU Core i7-6700K(4GHz、最大4.2GHz)
チップセット インテル Z170
メモリー DDR4-2133(4GB×2)
グラフィックス GeForce GTX 960
ストレージ SSD 400GB(NVMe PCI-Express Gen3 x4接続)
OS Windows 10 Pro(64bit版)

モバイルノートPCのスペック
CPU Core i7-5500U(2.4GHz、最大3GHz)
メモリー DDR3L-1600 8GB
グラフィックス インテル HD Graphics 5500(CPU内蔵)
ストレージ SSD 256GB
OS Windows 10 Pro(64bit版)

WoWSプレー時のフレームレート比較。解像度はフルHD画質(1920×1080ドット)が基本だが、モバイルノートはさらに低い解像度のHD(1366×768ドット)画質でもテストした

 モバイルノートでWoWSをプレーするには、画質をもっとも粗い“低”まで落とすだけではダメ。解像度がフルHDだと30fpsの維持すらできない。魚雷接近警報に気がついて周囲を見渡すようなシーンでは、盛大にコマ落ちする。そのため、正しく回避起動ができなくなるシーンに何度も遭遇した。

 解像度をHDに落とせばふつうに遊べるようにはなったが、画面のクオリティーが下がるためゲームの臨場感もいまひとつ。やはりWoWSを快適にプレーするには、WoWS推奨PCクラスのゲーミングPCが必要だ。

WoWS推奨PCなら最高画質&フルHD解像度でのプレーが可能に。リアルな水面描写や遠景の描き込み量ももちろんだが、甲板上に設置されている小物(対空砲座など)が増えていることにも注目 (C) Wargaming.net

BTOで快適なゲーミングPCにするコツとは?

 最高画質でWoWSを楽しめるWoWS推奨PCのBTOは、基本的に上位のオプションを選択することで“差額”として予算上乗せが発生するが、裏ワザとして一部パーツのグレードダウンもできる(標準装備のCore i7をCore i5にするなど)メーカーもある。上手にプラスマイナスしてバランスの良いスペックに調整しよう。

グラフィックボードやSSDを格上のものにしたいが予算が足らない! という場合、最後の手段として「Core i7」を「Core i5」にするというカスタマイズができるブランドもある。画像の場合は「Core i7-6700」を「Core i5-6600」にすれば1万1700円浮くのだ。ただしCPUの性能が下がるうえ、こうした変更はどのブランドの製品でも受け付けている訳ではないので注意

■CPU■

 イマドキのPCゲームを快適に楽しむ上で、絶対欠かせないのは物理4コアの第6世代「Core i5」。予算があれば型番の数字が大きいもの(6400だったら6500や6600が上位になる)を選びたい。

 ただし、実況動画を編集したり複数同時にいろいろな作業をしたいなら、ハイパー・スレッディングに対応した「Core i7」がはるかに有利。このあたりは後ほど検証する。

■メモリー■

 基本的にWoWS推奨PCのメモリーは8GBが標準になっているおり、メモリー不足に陥る心配はほとんどない。ゲーム以外で巨大なRAW画像を現像するなどのクリエイティブ作業も考えているなら、16GBあたりに増設することを考えよう。

■グラフィックスカード■

 WoWS推奨のエンブレムが付いたPCは、必ず「GeForce GTX 750Ti」以上のGPU(グラフィックスカード)を搭載している。WoWS“だけ”を遊ぶなら特にグレードアップする必要はないが、WoWSをきっかけに処理が重いPCゲームも楽しみたいなら「GeForce GTX 960」より上位製品へのグレードアップがオススメだ。

■ストレージ■

 ストレージ性能はWoWSの画面描画の滑らかさには一切関係しないため、強化の優先度はやや低め。ただし、WoWSの起動や読み込み待ち(もちろんOSやほかのアプリの起動も)はSSDを使うことで劇的に短くなる。HDDオンリーのシステムとSSDを組み込んだシステムの違いも後ほど検証する。

■光学ドライブ■

 WoWSはネットでダウンロードして導入するため、WoWSのゲームプレイだけなら光学ドライブは不要。BD映画を見たり、BDでのデータバックアップを考えているなら組み込んでもよいだろう。なお、OSの新規インストールの際は光学ドライブがあったほうがよいので、光学ドライブレスは初心者にはあまりオススメできない。

■電源■

 第6世代CoreプロセッサーやWoWS推奨PCに搭載されている「GeForce 750Ti」や「GeForce GTX 900」シリーズのGPUは1W当たりの性能“ワットパフォーマンス”が非常に良好。つまり高性能なのに消費電力は少ない。グラフィックスカードをよほど極端な構成(GTX 980クラス×2枚など)にしない限りは、400~500Wの電源で十分だろう。

■CPUクーラーやグリス■

 一部ブランドのBTOでは、CPUクーラーやCPUクーラーとCPUの間につけるシリコングリスもグレードアップできる。特に前者は「Core i7-6700K」でオーバークロックするような場合、高性能なクーラーほどオーバークロックの成功率が上がる(冷えないと成功率が劇的に下がる)。グリスも冷却効率を高めるためのものだが、クーラー9に対しグリス1くらいの影響力の差だ。

 逆に言えば、オーバークロックをしないならCPUクーラーやグリスの変更は不要。ただしPCを静音性を強化する目的で、静音仕様のCPUクーラーに交換するのはアリだ。

■OS■

 最後にOSだが、ブランドによってはWindows 7や8.1も選べるものもあるが、PCゲーム中心ならオススメは。唯一DirectX 12に唯一対応している「Windows 10」。Pro版でもHome版でもゲームの快適さには関係しないので、よほどの理由がなければHome版でオーケー。ただし、古めのゲームはWindows 10に対応していないものもあるため、必ず事前に動作条件をチェックしよう。

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