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災害時にすみやかに通信を復旧、台風災害の多いフィリピンへ

NTT、フィリピンで災害用Wi-Fiステーション「移動ICTユニット」実導入

2016年04月05日 08時30分更新

巨大台風来襲を想定した移動式ICTユニットのユースケース

 日本電信電話(NTT)およびNTTコミュニケーションズは4月4日、フィリピンに通信ネットワーク応急復旧用「移動式ICTユニット」の実導入を開始したと発表した。

 これは日本政府(総務省)とフィリピン政府(科学技術省)、国際電気通信連合(ITU)との協力によるプロジェクト。ICTユニットは大規模災害の際に被災地に搬入して設置する装置で、短時間でWi-Fiエリアを構築、通信機能の復旧を行なう。東日本大震災を契機に開発され、フィリピンでは台風で大きな被害を受けたセブ島において2014年頃から実証実験を行なっていた。

移動式ICTユニットの概要(総務省の資料より) 

 今回、フィリピンのサンレミジオ市にICTユニットを導入、市内各地へは「アタッシュケース型ICT BOX」(機能を絞って小型化したICT装置)が導入された。サンレミジオ市では、災害復旧用途に限らず、平時インフラの充実や教育・医療サービスの提供などとして利用拡大を計画するという。また、NTTでは実証実験の成果を活かし、世界の大規模災害被災地への適用を働きかけ、普及を推進するという。

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