週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

【閲覧注意】5年間放置して魔界になったPCを徹底清掃

2016年04月05日 10時00分更新

 【前回までのあらすじ】5年前(2011年)当時最速クラスのCPU「Core i7-2600K」でギャルゲー専用PCを組んだアスキー編集部員ミナミダ。しかし、自慢のマシンの挙動が今ひとつシャキッとしない。そこでいくつかパーツを交換して延命することを筆者に頼んだのだった――

 当時のハイエンドだったCPUはまだ性能不足を感じないため使いまわしたい。でも起動のモッサリ感と3Dギャルゲーをもっと軽くしたいというミナミダの世迷い……もとい要望を取り入れ、延命用として「SSD」「GTX970搭載グラボ(しかもOCモデル)」「80PLUS Platinumユニット」合計3つのPCパーツを導入することを決定した。

延命を試みるPCのスペック
CPU Core i7-2600K
4コア8スレッド
(3.4GHz、最大3.8GHz)
マザーボード ASRork P67 Extreme4
(Intel P67チップセット)
メモリー 8GB(DDR3-1600)
PC3-12800、4GB×2
グラフィックボード MSI N560GTX-Ti
Twin Frozr II GE OC
(GeForce GTX560Ti)
ストレージ HDD 320GB(7200回転)
+HDD 2TB(5400回転)
電源 Seasonic SS-750EM
(750W、80PLUS Silver)
PCケース Windows 7 Professional(64bit)
PCケース GM Corporation
DOUBLE-X
(ミニタワー)

 しかし、ミナミダが持参したPCの正体が……というのが前回までのお話。今回は地獄の延命手術から、HDDからSSDへの環境移行までを解説する。

打ち合わせ場所に到達するなり、白衣&マスク&ラテックス手袋という装備になった筆者とミナミダ。PCのパーツ交換で終わるはずなのに、なぜこのような装備を?

ミナミダの愛機は一見ふつうのタワー型自作PCだが、とにかく汚い! ケースの隙間からは何か飛び出しているし、動作確認と性能比較用のデータを取るために電源を入れると、タバコとホコリの混じった独特のスメル……自宅が臭そうなジサトライッペイでも、もう少しキレイに使っているだろうに……

【閲覧注意】ここから先は非常に不快な気分になる画像が含まれています。耐性のない方は直ちに閲覧を中止してください。


ホコリとヤニと所有者のDNAが混在
パーツ交換すらためらわれる地獄絵図

 まあ、PCケースの画像でもうお分かりだろうが、人間はPCに対してここまで残酷になれる、という好例ともいえよう。だが筆者は、購入済みの延命用パーツを組み込んで動作確認と性能比較までやってから納品せねばならない。

 改めて見ると、ミナミダのPCはもう末期的な状態だ。長期間使ったPCはホコリまみれになり、それが冷却ファンなどに絡みつくものだが、愛煙家でもあるミナミダのPCはホコリとホコリがヤニで強固に結びついており、エアダスターで吹いた程度ではビクともしない。きっと所有者のDNAから生まれた何かが巣食っているに違いない。

 ふつうのホコリならエアダスターと静電気防止ブラシでキレイになるものだが、ヤニで粘ったホコリには無力(自腹のブラシを汚染させたくないのも事実だ)。そこで頭を切り替え、ウェットなクリーナーでヤニごとこそげ落とすことに。ここまで来ると延命用パーツ予算を少し削って(今回の場合はGTX970を960にする、とか)、新しいPCケースを買うべきだろう。しかしミナミダは「PCケースが同じなので延命術なんですよ!」と頑なにケース買い替えを否定……掃除する身にもなっておくれ。

前面&背面の吸気ファンにはタバコのヤニで固められたホコリがぶら下がっていた。ほぼ5年もの間PCデスクの下で放置されており、全くメンテらしいメンテをしてなかったらしい

外もすごいが中のヨゴレも相当なもの。冷却ファンにホコリ+ヤニがべったりなのはある程度想像できたが、電源ケーブルのメッシュにも絡みついた惨状までは想像の域外だった。電源ユニットの回路の劣化云々の前に、電源ユニットが触りたくない状態になっているとは思わなかった

興味本位でフロントパネルを外してみるとそこは腐海ッ……! ポワポワしている物体は全部ホコリとヤニの重合体。そしてそこにはミナミダのDNAから生まれた新種の生命体のコロニーとなっているはず

ふつうのハウスダスト程度なら、エアダスターで吹きとばした後、OA用の静電気防止ブラシなどでササッと払えばよい。筆者愛用のタミヤ製「モデルクリーニングブラシ」は、適度にしなやかな除電ブラシと固めのミニブラシの組み合わせが素晴らしい。今回は使えないが

今回の作戦は、ひどい汚れは無水アルコールやアルカリ系のヤニ取りクリーナーとボロ布で削り落とし、細かい部分はアルコール除菌ティッシュで攻め落とす。しかしどこまであの汚れに対抗できるか不安だ

 作戦が決まればあとはパーツごとに分解してひたすら掃除するだけだ。ケースファンもケースから分離し、可能な限り拭き掃除していく。今回は時間と予算の関係から見送ったが、ケースファンは劣化して軸がブレるとノイズも大きくなるので、できることなら買い換えた方がよい。1000円程度の安価な静音ファンでも、静音面で絶大な効果が得られる。特に軸の部分にペットの毛が入っていたりすると取りきれないので買い替えがオススメだ(編者注:ファンは偏芯していたため翌日すべて交換しました)。

電源ユニットを外したら、ホコリ+ヤニが電源ユニット内部にまで入り込んでいた。内部もホコリとヤニまみれなので、今回の電源ユニット買い替えは大正解。ケース底面のフィルターはあっても、定期的に掃除しないとダメになりやすい

ボロ布にヤニ取りクリーナーを吹き付けてひたすら拭き取る。面白いように汚れが落ちるので最初は笑っていたが、ボロ布がものすごい勢いで茶色に染まっていく様子を見て真顔に

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この特集の記事