スペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2016」では、Xperiaがリニューアル。これまで続いてきたXperia Zシリーズに代わって、新たに「Xperia X」が登場しました。
発表されたシリーズ3モデルのうち、日本市場向けのモデルは最上位の「Xperia X Performance」です。日本におけるXperiaシリーズの位置付けを考えれば妥当なところですが、それよりも筆者が目を奪われたのは、最も下位モデルの「Xperia XA」です。
下位モデルながら本体幅いっぱいのディスプレイが魅力
Xperia XAの特徴は、本体の左右幅いっぱいまで配置されたディスプレイです。これはXperia XAが初めてではなく、海外向けの「Xperia C5 Ultra」でも同様のデザインが採用されていました。
画面サイズはどちらも5インチにも関わらず、Xperia XAのほうが狭額縁で本体に占める面積が大きいため、目の錯覚により画面が大きく見えるのもポイントです。
もちろんXperia XAの位置づけは、ソニーモバイルがいう「スーパーミッドレンジ」。要するにミドルレンジ機であり、スペックは限定的です。画面は同じ5インチでもフルHDではなくHD解像度、CPUはMediaTek製、カメラも1300万画素にとどまっています。それなのに、パッと見た限りでは上位モデルより魅力的に見えてしまうのが問題といえます。
なぜ、Xperia X Performanceでは本体幅いっぱいのディスプレイを実現できないのでしょうか。これは本体側面の作りの違いが影響しているようです。上位機ではZ5と同じく、指紋センサーを内蔵したフラットな電源ボタンを搭載しています。一方、Xperia XAの電源ボタンはZ4までのように出っ張っているという違いがあります。
日本でもXperia XAをSIMフリーで売ってほしい
これから先、日本国内のスマホ市場では「実質0円」やキャッシュバックの縮小により、安価なスマホの需要が高まっていくはずです。
いまのところXperia XAの国内発売予定はないとされているものの、たとえば国内のバンドに対応させ、MVNOなどから2万円くらいで発売するというのはどうでしょうか。国内市場で勢力を伸ばしている格安スマホメーカー各社にとっては、大変な脅威になるでしょう。
もちろんXperia X Performanceも、大きく進化しています。本体を裏返してみれば、金属ボディにも関わらずアンテナ用の「ライン」がどこにも見えないなど、設計技術は確実に向上したとのこと。それだけに、本体前面のインパクトに欠けるのが残念なところです。
この春には、小型高性能で比較的安価とされる「iPhone SE」の発表もうわさされており、低価格端末を求める日本市場に投入されれば、まさに「渡りに船」の製品になる可能性があります。ソニーモバイルにも、タイムリーな展開を期待したいところです。
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