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ソーラー充電はスマホのロマン

首から下げておくだけで充電できるスマホ、京セラが2017年発売へ

2016年02月27日 10時00分更新

 日本での展開以上に北米市場が好調な京セラ。2015年、アメリカでは堅牢性をベースとした「Duraシリーズ」を中心に15モデルを市場へ投入しています。

日本にいると「京セラって、こんなにたくさんのスマホを出してたの?」と思ってしまいます

 最新モデルは1月に発表した「DuraForce XD」と「Dura XE」で、共にアメリカでAT&T、カナダでTelusから販売される見込みです。

DuraForce XDは5.7型のファブレット。防水・防塵に加えて衝撃、振動、圧力などにも耐えうる堅牢性がウリ。約307グラムとかなりの重量級

「Dura XE」は2.6型の折りたたみ式で、Androidベースのフィーチャーフォン。日本でいうところの「ガラスマ」ですね。こちらも防水・防塵に加え耐衝撃のMILスペック

 また、サンパートナー社と提携して開発している太陽光充電も実用化のめどが立ち、MWCでは双方のブースでデモを披露しています。

サンパートナーはフランスの企業で太陽光、人工光源からの効率よい充電を実現する「Wysips」を開発、2014年よりMWCに出展しています

 ソーラー充電ケータイは過去にサムスンやシャープなど数社がリリースしていますが、こちらはフタや背面ではなく、液晶面を用いて効率的に蓄電する新技術。完全に放電した状態からの充電はできませんが、「ハイブリッド車のように従来のエネルギー+αの要素と考えてほしい」とのこと。

開発が進んでいるパネルはフルHD解像度、5型までに対応。透過率は85%程度、厚みは1ミリを切っています

 現在は約3分の太陽光照射で1分程度の通話が可能というレベルですが、量産までにチューニングを施し、データ通信時間での指標を示すそうです。

同技術を採用した京セラの試作機。某キャリアのアイコンは「見えないことにしてください」だそうです

光の照射で給電具合を画面に表示。屋外では首からぶら下げておくだけで充電されるが、室内での充電はごく微量となります

 パネル自体の量産は2016年中に開始される見込みで、京セラは2017年を目標に製品への導入を進めています。性質からDuraシリーズへの実装がメインでしょうけれど、日本の製品に同技術が採用される可能性も十分にありそうですね。

 なお、サンパートナーは液晶以外、たとえばスマホケースによる太陽光発電のデモも公開しており、同技術の汎用性をアピールしています。

ソーラーパネルをケースのフタ側に内蔵、蓄電して充電端子へ誘導します

「おくだけ充電」の屋外どこでも版ですね。開発が進み、室内光での充電も効率よく行なえるようになれば、「Qi」を脅かす存在になりそうです

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