週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

プライバシーが気になる人は、すぐにアップデート

「クローンiPhone」作成が不可能に、LINEがアップデート

2台のiPhoneで、1つのLINEアカウントをほぼ同時に読み書きできるクローンiPhoneの状態。2月22日の新バージョンが新規作成が不可能になった

 LINEを2台のiPhoneで同時に使う「クローンiPhone」の新規作成ができなくなった。ベッキーさんとゲス川谷さんのLINE画面流出の原因ではないかと推測されていたが、2月22日のアプリアップデートにより、2台の同時起動ができなくなっている。

2月22日のLINEアップデートで「クローンiPhone」が不可能に

 ベッキーさんとゲス川谷さんの週刊文春報道では「LINE画面はどこから漏れたのか?」という流出ルートが問題になった。様々な推測が出たが、いわゆる「クローンiPhone(別名:LINEクローン)」が濃厚だと思われている。「クローンiPhone」とは、LINEのアカウントを2つのiPhoneから使える状態のことだ(詳細は「ベッキー・ゲス騒動のLINE流出から学ぶ、スマホプライバシーの守り方」

 この「クローンiPhone」だが、2月22日のLINEアップデートによって、新規に作成できなくなった。LINEアップデートと同時に、LINEは自社のセキュリティブログで以下のように発表している。

LINE公式による発表。クローンiPhoneの存在を認めた上で、新バージョンでは不可能にしたとアナウンス

 それによると「きわめて限定的な状況下、複数のスマートフォン端末からLINEへのアクセスが可能になっていた」とクローンiPhoneの存在を認めた上で、新バージョンの「LINE iPhone版 ver5.10.0」で、複数のスマートフォンからアクセスすることが不可能になったと発表している。

 LINE広報によれば「ver5.10.0から複数起動をできなくする仕様にした」とのことで、アプリ起動チェック時の挙動を変更し、二重起動をできなくしたと思われる。

 ただし、すでに存在しているクローンiPhoneはそのまま有効のようだ。LINE広報によれば「アップデート後の新バージョンでの2台併用は不可能になるが、すでに存在しているものを阻止するものではない」としている。すでにあるクローンiPhoneはそのままで使えるほか、バージョンアップしていないLINE iPhone版であればクローンiPhoneを作成できる可能性がある。

暗号化パスワードによるデータ移行なら履歴保存できたが今後は不可能に

 この通称クローンiPhoneは、LINEのトーク履歴保存の裏技としてよく知られたものだった。LINEでは機種変更すると以前のトークを保存できなかったが、クローンiPhoneでは2台のiPhoneを併用できるため、結果として履歴を保存できたからだ。手順は単純なもので、iTunesバックアップの時に「暗号化バックアップ」を取るだけだった。

 しかしiPhone版 ver5.10.0以降は、暗号化バックアップをしてもクローンiPhoneを作成できない状態になった。

 プライバシーが気になる人は、すぐにアップデートしたほうがいいだろう。逆にiPhoneが2台あって、以前ののトーク履歴を保存しておきたい人は、アップデート前に作業をしたほうがいいかもしれない。

 いずれにしても機種変更後の古いスマートフォンは、LINEに限らずプライバシーが大量につまっているだけに気をつける必要がある。古いスマホは初期化することが大切だ。以前の記事「ベッキー・ゲス騒動のLINE流出から学ぶ、スマホプライバシーの守り方」を参考にして、スマートフォンの個人情報をガードしよう。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります