3月9日に、ゲームオンが運営するMMORPG「TERA :The Exiled Realm of Arborea」(以下、TERA)の大型アップデートが実施され、新クラス「くノ一」が追加される。くノ一は、TERAの人気クラス「エリーン」専用の新クラスで、さまざまな忍術を駆使したスピーディーな体術が特徴だという。
今回、TERA 日本運営プロデューサーの中川 敬順氏に、くノ一がどのようなクラスなのか、開発の裏話などを聞いてきたので紹介しよう。
企画開始から1年かかった
ーーくノ一はいつ頃開発が始まったんですか?
中川:コンセプトが決まったのは2015年の4月頃で、5月から作り始めました。なので、開発に1年近くかかったことになります。最初はクナイを投げるなど遠距離攻撃がメインのキャラクターを構想していたのですが、TERAはアクション性が特徴のゲームなので、最終的には近接戦闘メインのキャラクターになりました。
ーーくノ一以外の構想ってあったんですか?
中川:初めからエリーンの専用新クラスで考えていたので、エリーンを活かせるくノ一かウィッチが候補にあがっていました。ただ、ウィッチもどうしても物理攻撃で遠距離主体になってくるので、くノ一に決まりました。
ーーエリーンを主軸に作るのは初めから決まっていたんですね
中川:はい。エリーンはTERAの中でも人気の高いクラスで、プレーヤーさんからエリーン専用の新クラスを作ってほしいという要望も多かったので、必然的にそうなりました。2月27日にくノ一を一足早くプレーできる先行体験会を実施するのですが、80人の募集枠に350人の応募がありました。プレーヤーさんからの期待が高いことがわかってうれしかったです。泣く泣く抽選で人数を絞らせてもらいました。
日本より世界標準の“NINJA”像を目指した
ーー開発でこだわった点はありますか?
中川:開発してもらう際に、日本で主に想像される忍者像より、世界で想像される忍者像に近づけてもらった点です。TERAは、欧米でSteamでローンチしたのですが、爆発的にプレー人口が増えました。また、2015年後半にはロシアでもヒットしました。ということで、今回は世界標準の「NINJA」像を作ってもらいたかったんです。
ーー具体的に世界標準のNINJA像というのはどういう感じなのでしょうか
中川:そもそも、初めに日本と世界で考えられる忍者像が違うのを知ったのは、韓国の開発担当者から忍者の知識を聞かれたり、制作の途中でフィードバックを求められたときに、採用される意見とされない意見があったからなんです。
ーーというと?
中川:日本だと、忍者像をイメージする要素はたくさんあります。でも、日本以外だと忍者の情報というのは、特定の漫画などからしか入ってこないようなんです。なので、日本人とそれ以外の国での忍者像には差異が出てきます。例えば、くノ一が技を繰り出すときに漢字が表示されるのですが、日本人が想像する漢字とちょっとズレてるんです。
「火炎連弾」というスキルの場合、日本であれば漢字は「炎」を採用しそうですが、実際は「火」だったり、「極功術」というスキルの場合は「極」ではなく「功」の方を採用したり、「神速閃」では「神」ではなく「速」が表示されたり、回復スキルの「内丹術」では「復」だったり。日本人がスキルが出るときに使いたいと思う漢字とちょっと違うんですよね。どっちかというと、よりわかりやすい漢字のほうがいいみたいなんです。
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