大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。
住友不動産 第2回(全4回)
ベンチャー企業だけでなく大企業も含めたすべての参加者に“働く”について考える場を提供し、共に成長する関係性を築くことを目指して住友不動産が定期的に開催している“SHINJUKU SUMMIT(新宿サミット)”。
そこではどのようなテーマで議論が繰り広げられているのか──。住友不動産でスタートアップ支援の取り組みを担当しているビル営業部の井上英賢氏に話を訊いた。
ベンチャーも大企業もコワーキングスペースで交流
これまでに10回以上も開催されている“新宿サミット”がスタートするのは、夜の7時以降。にもかかわらず、毎回100人近い参加者が、新宿住友ビルに設けられたコワーキングスペース“World Lounge Shinjuku”(2016年2月現在はフロアリニューアルに伴い閉鎖中)に集い、その日のメインテーマを軸に講演やパネルディスカッション、フリートークを繰り広げている。講演とパネルディスカッションはそれぞれ1時間ほどの長さで、その後は懇親会が用意されている。
井上氏は、「講演やパネルディスカッションにご登壇いただくよう声をかける際には、当社と以前から付き合いのある大手企業やベンチャーの方々を中心にしながらも、なるべく幅広い層からそれぞれのテーマに相応しい人を選ぶようにしています」とコメントする。
参加企業の約半分はベンチャーで、残り半分は大企業だ。そうした大企業の中には最先端の技術を誇るところも多いが、ベンチャーならではの個性的で新しい技術やアイデアを取り入れようと、起業家とのコミュニケーションに積極的な人々が目立つという。
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