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安いと言われる「格安SIM」の利点や弱点を徹底解説!

2016年02月01日 11時00分更新

端末は自分で用意するが、ドコモ端末なら
そのまま使えるケースが多い

 ドコモやau、ソフトバンクといった大手通信会社と契約する場合、基本的には端末とセットのため、「スマホを買う=回線を契約する」というイメージが一般的だ。しかし、実際の回線契約は端末の中にセットされているSIMカードで行なっている。したがって、SIMカードを別の端末に挿し替えれば、同じ電話番号で利用することができる。

端末にセットされたSIMカード

 ただし、挿し替えて使えるといっても、すべての端末で自由に差し替えられるわけではない。以前は大手通信会社から販売されていた端末はSIMロックがかかっており、ドコモで購入した端末はドコモのSIM、auで購入した端末はauのSIMでしか使えなかった。

 現在は、2015年5月移行に発売された端末は、SIMロック解除が購入から180日後などの条件付きながら挿し替え可能となっている(ドコモのみ例外あり)。そのため、SIMロックを解除すれば、ソフトバンクで購入したスマホをドコモのSIMで使うことも一応は可能となった。

 ただし、各通信会社はそれぞれ“バンド”と呼ばれる利用電波帯域が異なるのがややこしい。

各通信キャリアのバンド対応表(LTE)

バンド 周波数帯 ドコモ au ソフトバンク
Band1 2.1GHz
Band3 1.8GHz
Band8 900MHz
Band11 1.5GHz
Band18 800MHz
Band19 800MHz
Band21 1.5GHz
Band26 800MHz
Band28 700MHz
Band41 800MHz

各通信キャリアのバンド対応表(3G)

バンド 周波数帯 ドコモ au ソフトバンク
Band1 2.1GHz
Band6 800MHz
Band8 900MHz
Band9 900MHz
Band11 1.5GHz
Band18 800MHz
Band19 800MHz

 各通信会社が販売した端末は、それぞれのサービスに合ったスペックとなっているため、自社用のバンドしか対応していないものがほとんど。したがって、ソフトバンクで使っていた端末をSIMロック解除してドコモに持って行っても対応バンドが合わず、十分な性能が引き出せない可能性が高い。

 これが、大手通信会社が端末と回線契約となるSIMをセットで販売している大きな理由だ。

 一方MVNOの格安SIMの場合、基本的には回線契約となるSIMカードだけの提供がメインとなる。

量販店などでは格安SIMをパッケージだけで販売している

 このため、格安SIMを利用するにはSIMカードをセットする、いわるゆ「SIMフリースマートフォン」を用意する必要がある。ここで重要となるのが、上の表で説明した対応バンド。ドコモのスマホ+ドコモ系MVNOのSIMの組み合わせなら、SIMロックを解除しなくても使える。今まで使っていた端末も利用できるし、端末がない場合は中古で購入するという手もある。

ネットの通販などで中古端末が購入できる

 現在サービスしている格安SIMは、ドコモ回線をつかったサービスがほとんどなので、ドコモユーザーが格安SIMに切り替えるのは、意外とハードルが低い。

 注意したいのが、au回線を使った格安SIM。現在au回線を使った格安SIMサービスが「UQ mobile」と「mineo」の2社から提供されている。さらに、昨年末ごろからau回線の格安SIMは、MVNO専用のSIMカードに切り替わっている。このため、au回線を使った格安SIMでも、auの端末にSIMロックがかかっていると使えないという状況になっている。

 また、ソフトバンク回線を使った格安SIMは、今のところサービスしているMVNOはない。つまり、SIMロックのかかったソフトバンク端末を格安SIMで使うのは難しい状況だ。

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