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東京メトロの期間限定アプリがナビゲート

Apple Store表参道にビーコンを利用して最短でたどり着く方法

2015年12月25日 19時30分更新

 みなさん、こんにちは。ASCII(週刊アスキー+ASCII.jp)編集部の吉田でございます。さて本日は、久しぶりかつ今年最後のビーコン記事をお届けします。

 東京メトロが、表参道駅と日本橋駅の2駅限定でビーコンを利用したナビゲーションシステムを導入し、3月中旬までの期間限定で一般ユーザーが利用できるようになっています。これまで週刊アスキーでは、JR東京駅構内のナビゲーションなどをはじめ、銀座の街の飲み歩きタクシー配車アプリなど、さまざまなビーコンソリューションを取材してきましたが、東京メトロもいよいよ本腰を入れてきましたね。

 東京駅や新宿駅、池袋駅など超巨大ターミナル駅を除くと、JRの駅は地上にあることが多いので、北か南、西か東の方向だけを覚えておけば、最寄り出口にたどりつけます。一方、東京メトロの駅は、四ツ谷駅とか後楽園駅とか一部の駅を除くと山手線の円の内側にある駅の大半が地下にあり、A5とかB4とか出口もいっぱいありますよね。

 ちなみに、1路線しか乗り入れていない駅はA1からの連番、2路線乗り入れている場合は、一方の駅のホームと平行方向にある出口はA1からの連番、もう一方の駅のホームと平行方向にある出口はB1からの連番という感じの命名規則になっているそうです。

 例えば、東京メトロが公開している飯田橋駅の駅構内図を見ると、1964年に開通した飯田橋で最も古い地下鉄の駅である東西線のホームから近い出口はA1〜A5になっていますね。1974年に開通した有楽町線のホームに近い出口にはB1〜B5という出口番号が割り当てられています。そして、2000年に開通した大江戸線のホームに近い出口はC1〜C3となっています。同じ出口から枝分かれしている場合、B2a、B2bなどの枝番が振られている出口もあります。ちなみに、1996年開通の南北線のホームは、有楽町線と平行位置にあるので出口は一緒です。これがまた違う場所にできていれば、D出口ができていたかもしれませんね。

 出口の方角によってアルファベットを変える駅などの例外もありますが、表参道駅も千代田線のホームと平行方向にある出口はA、銀座線、半蔵門線のホームと平行方向にある出口はBになっています。駅構内の立体図を見ると「なるほど」なんですが、実際に駅の改札を出てみると、迷ってしまう人も多いかと思います。

  例えば、Apple Store表参道に行くにはA2出口から出るのが正解なのですが、改札を出てA2出口に向かうまでに、B4→A3→B5の順に3つの出口に遭遇します。みなさん、こんがらがってきたでしょ?前置きが長くなりましたが、そこで重宝するのが今回紹介する「東京メトロ おてがる出口案内アプリ」なんです。駅構内や改札外に設置されたビーコンの信号を受け取ることで現在地が特定され、あらかじめ指定した出口までナビゲートしてくれます。

「東京メトロ おてがる出口案内アプリ」は現在、表参道駅と日本橋駅のナビゲートに対応しています

 起動後、まずは表参道駅周辺のビルや店舗などを指定します。Apple Store表参道は登録されてなかったので、左隣の伊藤病院にセット。もちろん、右隣のアニヴェセル表参道にセットしてOKです。

五十音でソートされたリストから目的地を選びます。出口から行き先を選ぶことも可能です

 すると、最寄りの改札は表参道交差点改札、出入口はA2だということがわかります。

位置情報の利用についてのダイアログで「許可」を選ぶと、「東京メトロ おてがる出口案内アプリ」を起動していなくても、通知センター経由でナビゲートを続けてくれます

 もちろん、現在地も捕捉してくれます。

ビーコン信号を受けて現在地も判明します。かなり正確に捕捉してくれました

 仮に駅構内で迷子になって指定された改札にたどり着けなくても大丈夫。アプリが現在地を捕捉して、別の改札口を案内してくれることもあります。

現在地に応じて最寄りの改札口を指示してくれるので、迷ってもなんとかなります

 間違って別のホームに行ってしまっても現在地はわかります。

千代田線のホームから銀座線・半蔵門線のホームに移動してみました。表参道駅では千代田線は改札階から地下へ、銀座線・半蔵門線は地上の方向に階段を昇降するので、出口だと思ったら銀座線ホームという可能性も十分あり得ます

 表参道駅は乗降客も多いので、駅構内にいても迷子になる可能性大。そんなときでも、このアプリがあれば いまいる場所もわかります。

駅構内の店舗にもビーコンが仕込まれているようで、いま自分がどこにいるかよくわかりますね

 アプリが指示した出口以外から出ようとすると、アプリ画面が点滅とバイブレーションを繰り返して注意を促してくれます。

画面が明滅するだけでなくバイブレーションでも知らせてくれるのでよほどのことがない限り間違いに気付きます

 このときApple Watchがあれば、Apple Watchが振動するので便利です。

これはApp Storeのサンプル画像です。実は取材時にはApple Watchを着けてくるの忘れました

 指定された出口に到着すると、ダイアログで到着を知らせてくれます。

目的の出口に到着するとダイアログで知らせてくれます

表参道駅のA2出口の階段を登り切ったところにApple Store表参道があります

 なお、アプリ起動時などに「歩きスマホはダメ」的な注意が表示されるので、Apple Watchを持っているとかなり便利になるかと(ワタクシは着けてくるの忘れました)。

Apple Watchも持っていない方が大半かと思いますので、スマホを片手に地図を見るときは壁際や柱際で立ち止まって確認しましょう

 もちろん、通知センターにも対応しており、ルートから外れるとガンガン通知が来ますので、出口に到着するまでスマホをガン見する必要はありません。

これは大げさな例ですが、通常は違う出口付近に近づくと1回だけ通知がきます

 そのほかこのアプリでは、トイレや忘れ物取り扱い所などの駅構内の施設についても調べられます。

駅構内の施設などを調べると、その付近にある出口や改札口を教えてくれます

 実際に使ってみて感じたのは、ビーコン信号の強度は結構強く出口の10メートル手前ぐらいで感知する印象でした。ビーコンの設置台数が多いと思われる改札内の場合は、現在地を間違うこともありましたが、改札外のナビゲートはかなり快適でした。

 今回の実証実験を結果を踏まえ、東京メトロにはぜひとも地下街レベルの大きさで複雑な銀座駅、迷宮レベルの大手町駅や永田町駅などをビーコンでナビゲートできるようにしてほしいところです。

有楽町線、南北線、半蔵門線の駅が点在するうえ、銀座線、丸ノ内線の赤坂見附駅と繋がっており、計5路線を利用できる永田町駅はマジ迷宮。立体図を見ても把握できません

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