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KSE-1500、JH Audio、FLC Technology

“ポタフェス 2015”で見つけた超高音質なイヤフォン

2015年12月23日 09時00分更新

音質をカスタマイズできるFLC Technology「FLC8-S」

 ポータブルオーディオのマニア向けに相当マニアックな製品と出会えるのも「ポタフェス」の魅力。マニアックさと同時に予想をはるかに超える高音質を実現したアイテムとしてFLC Technologyの「FLC8-S」を紹介しよう。

FLC Technologyの「FLC8-S」

 恐らくほとんどのユーザーがその名前を聞いたこともない中国ブランドのFLC Technology。ユーザーが自分の手でパーツを組み替えて製作できる「イヤフォンカスタムキット」とでも呼ぶべき製品だ。実は、同種の製品は昨年から展開していて、「FLC8-S」はケーブルを交換した新型タイプだ。

 イヤフォンの本体部分は直径8.1㎜のダイナミックドライバーと、2基のBAドライバーを搭載した“ハイブリッド”型かつ“3ドライバー”という、数万円クラスのイヤフォンとして通用する構成だ。

 そして、その音質をカスタマイズできるのだ。会場でFLC8-Sを出展していた伊藤屋国際によると、音質カスタムを行なったパターンとして「VOCAL」「POP,Rock」「Lite music」「Acoustic」「Symphony」と5パターンを実際に試聴できるように組み上げて展示していたが、これはあくまでもカスタムをした、音質バリエーションの見本という位置づけだ。

ひとつの製品から5パターンの音質を組み上げられるというデモ

 実際の製品パッケージには「低音調音ピン」が9個(3組)、「超低音調音ピン」が9個(3組)、「調音ホース」が8個(4組)付属。「FLC-8S」を購入したユーザーが「低音調音ピン」、「超低音調音ピン」、「調音ホース」の各パーツを抜き出しして全36通りの組み合わせでカスタマイズできるというマニアック過ぎる代物だ。

 実際にFLC8-Sを組み上げた音を聴いてみると、BAドライバーらしい高解像志向のサウンドをベースに置きながら、VOCALの構成では中高域の明瞭の立ち上がり、POP,Rockでは躍動感ある低音、Symphonyではより繊細さを増したサウンドと、別モノのイヤフォンと思うような音の特長を加えている。

 組み立て後もパーツの交換は工具なしとカンタン。製品パッケージには調音パーツをひとまとめに収納できるケースまで用意されている。

イヤフォン各部にある「調音ホース」「調音ピン」は指先のみで交換可能

製品には「調音パーツケース」も付属する

 販売価格は4万4800円なので安価に購入できるガレージキットではないが、その音質の素性の良さは相当なモノ。音質をこだわりぬいたユーザーが到達する、遊びのイヤフォンとして最高のアイテムだ。

→次のページヘ続く (未発表イヤフォン続々登場

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