16日、医師たちがつくるオンライン病気事典『MEDLEY(メドレー)』は、疾患や治療法に対応した医療機関が探せる病院検索サービスの提供を開始した。全国約16万件の医療機関を掲載しており、“胃がんの手術”や“頭痛専門外来”など詳細な絞り込みが可能だ。
メドレーは、現役の医師らが投稿を行えるオンライン上の病気の百科事典。これまでは症状から病気を検索し、概要や治療法などを知るまでだった。掲載された病気や治療法に加えて、全国の医療機関(病院、診療所、歯科診療所)が探せる検索サービスは、利用ユーザーからの要望も多かったという。
新機能となる住所/地図からの病気に対応した医療機関検索は、医療機能情報提供制度に基づき各都道府県に申請された情報をもとにしており毎年の更新を予定。 「詳細な絞り込み設定」からは、専門外来の有無や手術・予防接種への対応可否など、よりニーズに合う病院を絞り込める。病院ごとのページでは、地図や連絡先、診療科目ごとの診療時間・外来受付時間などの基本情報を掲載している。
「さまざまなメディアで『良い病院ランキング』といったものが掲載され人気を博してきましたが、医療が多様化してきた現在、患者さんにとっての『良い病院』というのは本来、その患者さんのニーズにより異なるはずです。今回の病院検索サービスは、一人ひとりの患者さんに合った医療機関や治療方法を見つけられるようにするための第一歩です」とは、メドレーの豊田剛一郎代表取締役医師のコメント。
メドレーは今後、医療機関・行政機関との連携も念頭に、外部機関とのアライアンスを強化し、医療に関するより多くの情報を収集・整理していくという。
今回の取り組みで開発にあたったメドレーの石井大地プロダクトマネージャーは、実際に16万件のデータを精査。一元化されたデータとはいえ、施設名の不自然なスペースやカンマ、診療科名に誤字脱字(「耳鼻咽喉科」が「耳鼻咽頭科」になるなど)があるようなケースのほか、「糖尿病・代謝内科」「糖尿病内科(代謝内科)」「糖尿病代謝内科」「糖尿病・脂質代謝内科」などの表記揺れもかなり多かったとのこと。
このような問題の抜本的な解決には、実際に医療機関と連絡を取って入力してもらうような協力関係が必要となる。そのため、メドレーが病気事典で取り組んできたデータの持ち方やUI・UX改善のノウハウと同様に、より使いやすい機能に仕上げていくという意味でのデータベースへの投資を今後も継続するようだ。
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