週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

異色モバイルノートPCの操作感をチェック!

キングジム初のノート「ポータブック」は本当に打ちやすいのか?

2015年12月14日 17時00分更新

真ん中から割れる印象的な機構のキーボード

キングジムからユニークなノートPCが出た

折りたたみ式のキーボードを採用していた「DM25」

 キングジム初のノートPC「ポータブック XMC10」が2月12日に発売される。

 コンパクトな四角い筐体から折りたたみ式のキーボードが引き出される様を見て、同社のデジタルメモ「ポメラ」を連想した読者も多いのではないだろうか。

 実は折りたたみ式のキーボードを搭載しているポメラは2013年発売の「DM25」を最後にして生産を終了しており、現行のポメラは長方形の「DM100」なので、このポータブックで同社は久々に折りたたみ式のキーボードを復活させたことになる。

 モバイルPCといえば、最近では「VAIO S11」や「MacBook Air」「ZenBook」「XPS 13」といった11〜13型クラスの薄型のノートPCや、あるいは「ThinkPad 8」シリーズ、「Surface Pro」シリーズ、「dynaPad」シリーズ、「TransBook Chi」シリーズなど、8〜12型クラスのWindowsタブレットに着脱式のキーボードやオプションのキーボードカバーを組み合わせたものが目立つ。

ポータブック XMC10

 そんな状況の中、8型というコンパクトなディスプレーを搭載しながら、フルサイズのキーボードを折りたたんで収納しているポータブックは、異色中の異色と言える。本連載では、5回に分けてポータブックの魅力や可能性に迫ってみたい。

キーボードはスライドさせて引き出す

キーボードは、水平方向にスライドさせて引き出す

 ポメラは一旦横にスライドさせて畳まれているキーボードを起こす方式だったが、ポータブックのキーボードは本体と水平にスライドさせて引き出す。この機構が絶妙で、引き出す際には大きな力はいらないが、最後まで引き出すときちんとロックされ、安定感は抜群。そして折りたたむ際にも力はいらない。同社のこだわりがよく見える部分だ。

背面のインターフェース。カバーがあるのは頼もしい

 また小型でフルサイズのキーボードを搭載している点に注目しがちだが、フルサイズの端子類が充実しているのもポータブックの魅力。USB 2.0端子、HDMI出力端子、D-Sub15ピン端子、3.5mmミニジャック。側面にはSDカードリーダーまで装備している。

SDカードスロットまで装備

 USB 3.0端子を搭載しないのはすこし惜しいが、この大きさでフルサイズのUSB 2.0端子を設けているだけでもありがたい。また背面のインターフェース部にはカバーがあり、このままカバンに放り込んでも端子類を傷めたりゴミが混入したりする心配はない(カバンに放り込んでいいかどうかは別として)。

A5版のサイズ感は魅力

週刊アスキーと比べてみたところ。週刊アスキーはA4版変形だ

 ポータブックのサイズはおよそ幅204×奥行き153×高さ34mm、重量はおよそ830g。フットプリントはA5版に近い。34mmという厚みをどう考えるかだが、最近発表になって騒がれている「VAIO S11」がおよそ19.1mm、「MacBook Air 11インチ」がおよそ17mm、パナソニックの「レッツノート CF-RZ5」がおよそ19.5mmだから、はじめて手に取ると「最近のノートPCとしては厚みがある」と感じるかもしれない。

 だが前提としてポータブックのサイズは8型。10〜11型クラスのノートPCと比べて厚いのは当然とも言える。フットプリントを小さくした分、縦方向に凝縮されていると考えると、この程度の厚みになるのかもしれない。スペックの話は抜きにして、ポータブックをモバイルノートPC購入時の選択肢のひとつと考えると、コンパクトさをとるか、薄さを取るかという選択になると思う。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この特集の記事