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モバイルアプリ調査のエキスパートに聞く2016年市場

モバイルアプリ市場に新たなプラットフォーム台頭かApp Annieのデータで判明

2015年12月09日 13時00分更新

日本はアニメ、欧米は映画やセレブのIPが強い

 各国のゲームマーケットを見てみると、パブリッシャーが多いのは日本、韓国、米国、英国の4カ国ですが、それぞれに特徴があるとのこと。日本市場は、規模が巨大なためパブリッシャーは海外進出に積極的ではなく、国内でマネタイズを完結させてしまうケースが多いそうです。そして、韓国はその傾向がさらに顕著とのこと。App Annieの国別ランキングを見ても、日本と韓国は他国ではトップ10入りすらしていないゲームやアプリが上位を占めるなど、独自のマーケットを形成していることがわかりますね。

日本のApp Store(iOSアプリ)市場では、モンスト、パズドラが1位、2位となっているほか、妖怪ウォッチやアイドルマスター、ディズニーなどのIPを活用したゲームがランクインしています

韓国のApp Store(iOSアプリ)市場も独特なランキングが形成されています。「KakaoTalk」のプラットフォームを利用したゲームが上位に集まっていますね

 一方で、米国では半分ぐらいのアプリが海外展開しており、全世界でのマネタイズを実践しているそうです。英国ではその傾向がさらに強く、海外展開するアプリのほうが多いとのこと。米国や英国のパブリッシャーは、英語圏であればローカライズ不要なので海外展開のハードルが低いと思われますが、レヴィタス氏によるとそれ以外の要因も大きいとのこと。

米国ののApp Store(iOSアプリ)市場では、「Game of War」や「Clash of Clans」など数年前にリリースされ、現在でも世界的に人気のゲームが1、2位となっています。そのほか「Candy Crush Saga」などもランクイン

英国のApp Store(iOSアプリ)市場も米国と同じ傾向です。「Game of War」「Clash of Clans」「Candy Crush Saga」などが上位にランクイン

 例えば、日本のゲームマーケットではアニメやマンガのIP(知的財産権)が人気ですが、欧米で強いIPは映画、映画のキャラクター、セレブという違いがあるそうです。日本のアニメやマンガはクールジャパンとして続々と海外進出していますが、モバイルゲームの世界ではまだまだ受け入れられていないようです。

 なお、各国の通信環境については、日本、韓国、米国、英国はLTEのモバイル通信網が発達しているが、実際にはWi-Fiでの利用率が圧倒的とのこと。モバイルデータ通信を利用する比率は日本で25~30%、韓国、米国では20~30%と少ないそうです。

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