Surface Pro 4とSurface Book、違いは?
米マイクロソフトが10月に発表した13.5型の「Surface Book」と12.3型の「Surface Pro 4」。Surface Bookの国内発売は2016年初頭になるそうだが、Surface Pro 4は11月12日と発売も近い。
名前は似ているが、異なる部分も多い両機種。Surface Pro 4発売目前のいま、あらためて両機種の特徴をチェックしたい。どちらを購入しようか悩んでいる読者の参考になれば幸いだ。
Surface Pro 4はこれまでのSurface Proシリーズの後継
まずはSurface Pro 4からチェック。Surface Pro 4はこれまでのSurfaceと同じく単体のWindowsタブレットとして販売され、キーボードを使いたい場合は、別売りの「タイプカバー」を用いる。またSurfaceのトレードマークでもある本体背面のカバー状のスタンド「キックスタンド」も搭載する。
CPUはインテル第6世代のCore i7/i5/M3、ストレージは最大で1TB、メモリーは最大で16GBと、スペックは他社製ノートPCのスタンダードモデル最上位機種と同等かそれ以上。Surface Pro 3もノートPCとして充分な性能をそなえていたが、Surface Pro 4はさらに負荷のかかる作業にも対応できるようになった。
Surface Pro 4はこれまでのSurfaceの純粋な後継機種だ。これまでSurfaceシリーズを使ってきて、純粋に後継機種に乗り換えたいユーザー、または世代の古くなったWindowsタブレット/デタッチャブルPC/クラムシェル型のノートPCの置き換えとしてSurfaceを導入したいユーザーは、Surface Pro 4を選べば快適に利用できるはず。Core M3モデルから、Core i7まで、スペックと価格にも幅があるため、利用スタイル合わせて選択したい。
Surface Bookは新コンセプト
一方のSurface Bookは新シリーズ。これまでのSurfaceとの最も大きな違いは、(下位モデルを除き)GeForceベースのGPUをディスクリートで搭載している点と、パッケージにあらかじめキーボードドックが組み込まれている点。これまでのSurfaceが「ノートPCの置き換えにもなるタブレットPC」だとすれば、Surface Bookは「タブレットPCとしても使える着脱式のノートPC」だ。
ボディーはマグネシウム製で、蛇腹状のヒンジで開閉する。意外なのは、Surface Pro 4本体の重量がおよそ766/786gなのに対し、Surface Bookのタブレット側の重量はおよそ728g。また厚みもSurface Pro 4がおよそ8.4mmなのに対し、Surface Bookのタブレット側はおよそ7.7mm。
数字だけ見るとタブレットとして利用する場合にもSurface Bookの方が携帯性が高く、便利そうに思えるが、Surface Pro 4がインターフェースをすべて本体側に搭載しているのに対し、Surface Bookは(3.5mmステレオジャックを除き)インターフェースをキーボードドック側に搭載している。またSurface Bookの特徴でもあるGPUはキーボードドック側に搭載しているため、タブレット単体で利用した場合はSurface Bookならではの恩恵は受けにくい。
またバッテリー駆動時間についても、キーボードドックに接続した場合は最大12時間となるが、キーボード側にもバッテリーユニットがあるため、タブレットのみを使用する場合はこれよりも短くなるはずだ(単体使用時のバッテリー駆動時間は非公開)。Surface Bookの機能をフルに活用したい場合は、キーボードドックに接続した状態での、卓上での使用が前提になる。Surface Bookは、「GPUを必要とするような作業がこなせるクラムシェル型のノートPC」が欲しくて、「時々はタブレットとしても利用したい」ユーザーに向く製品と言える。
Surface Bookの価格も気ところになる
異なるコンセプトのSurface Pro 4とSurface Bookだが、OSはWindows 10 Proで共通、最大のメモリー容量/ストレージ容量も共通、プロセッサーも最上位モデルはCore i7、ペンの筆圧検知は1024段階、ディスプレーの解像度は異なるが画素密度はどちらも267ppi……などなど共通する仕様も多いために、やはり大きな違いといえば、「GPUの有無」と「キーボードの仕様」、「重量」、そして「価格」だ。
Surface Bookの国内価格はまだ未定なため、発売予定とされている来年初頭までGPUの有無やキーボードの打鍵感、クラムシェルPCとしての使い勝手にどのくらいの重きを置くか、それにどの程度の差額を払えるかを考えながら、じっくりと待ってみるのもいいかもしれない。
Surface Book | Surface Pro 4 | |
---|---|---|
OS | Windows 10 Pro | Windows 10 Pro |
CPU | Core i5/i7 | Core M3/i5/i7 |
グラフィックス | Intel HD Graphics 520(CPU内蔵) GeForceベースのGPU(下位モデル除く) |
Intel Iris Graphics 6100(CPU内蔵) |
ディスプレー | 13.5型液晶(3000×2000/267ppi) | 12.3型液晶(2736×1824/267ppi) |
ストレージ | 128/256/512GB/1TB | 128/256/512GB/1TB |
メモリー | 8/16GB | 4/8/16GB |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | |
Surface ペン | 1024段階の筆圧感知 | |
カメラ | 8メガ アウトカメラ/5メガ インカメラ | 8メガ |
インターフェース | USB 3.0×2、Mini DisplayPort、 3.5mm音声入出力ジャック、SDスロット |
USB 3.0×2、Mini DisplayPort、 3.5mm音声入出力ジャック、SDスロット |
駆動時間 | ビデオ再生 最大12時間 | 最大9時間 |
サイズ | 312.3×232.1×22.8mm(ドッキング時) | 292.10×201.42×8.45mm |
重量 | 1.516kg | 766/786g |
価格 | 米国価格 1499ドル(約17万9800円)から | 13万4784円から | >
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