かっこいい万年筆をつくるモンブランが、最近は腕時計やカバンもつくっている。編集部の腕時計好きにそう聞かされ、ひょいと発表会をのぞいてみたところ、いきなり目に入ったスマートウォッチに驚かされた。
スマートウォッチといっても時計そのものではなく、モンブランの機械式時計「タイムウォーカー」に装着して使うストラップだ。名前は「e-ストラップ」。今年1月に発表したもので、ストラップの価格は6万円前後の予定。
面白いのがスマートフォンとペアリングする歩数計機能だ。アプリで目標値を設定しておくと、目標を達成するまで「歩け歩けっ」とばかりに振動してくる。さながら左腕の厳しいパーソナルトレーナーだ。
スマートフォンの“リモコン”として、写真を撮ったり、音楽を流したり、簡単なメールを読んだりもできる。このあたりはいかにも流行りのスマートウォッチ。
頭がいいなと感じたのは、デバイスそのものをストラップに仕込んでいるところ。ストラップの幅が合えば、どの腕時計も“スマート化”できる。普段の腕時計に機能を後づけするものなら、飽きずに続けていける気がする。
正直つけたときはちょっと違和感があるんだけど、きっと身につけているうちに慣れるはず。とびきりデカ厚の腕時計もすぐ慣れたわけだし。
面白いものだなあと会場を歩き、次に見かけたのはスタイラス。
マーク・ニューソン氏がデザインした万年筆「モンブランM」。ペン先をくるくるはずすと、そのままスタイラスのペン先(スクリーンライナー)に交換できる。スタイラスとしての価格は5万8320円。ワオ高級。
キャップはマグネット式で、キャップを閉めたときお尻から頭までがきれいに揃うようにデザインされている。閉めるときの「カチッ」という感触も優美で気持ちいい。さすがに高いだけあるよなあと何度もカチカチしてしまった。
考えてみれば、道具というのは時代とともに変わるもの。スマートフォンやタブレットが文房具や腕時計のような道具の1つとなったいま、時代に適した道具をつくるのはブランドとして自然な発想かもしれない。
知り合いがマーク・ジェイコブスのiPhoneケース(犬のやつ)をつけているのを見たとき「そういう時代かー」と感心したのも今は昔、老舗ブランドもデジタル時代に合わせてどんどんと変わっていっているみたい。
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