わが家にルンバがやってきたのは先日の話。
まるでUMAに遭遇したときのような衝撃を受けた。しかしわたしたち人類は非力であるため恐れを抱いてしまったのではないか。動物であれば、とくに捕食者であり、ときにルンバを乗りこなしてしまう猫であればどうか。
そう考え、ルンバとファーストコンタクトをとってくれる猫を探してみた。普段から変なものに慣れている猫、という条件で探していった結果、オス猫「わさび」くんに白羽の矢が当たった。なぜ変なものに慣れているのか、理由は後述。
箱をあけてルンバを出したところ、わさびくんは興味津々。においをかいで「なんすかこれ?」といった余裕の表情を見せていた。
が、いざCLEANスイッチを入れた途端──
きゃあああああああああ! 動いたああああああああああああああ!
ルンバがギュイーーンと動きはじめた途端、思いっきり全力疾走。ベッドのすみに隠れ、しばらくそこから動かなくなってしまった。ただ、警戒心からか好奇心からか、目はルンバから離さないまま、じーっと見つめつづけていた。
そんなことはおかまいなしに部屋中を掃除してまわるルンバ。カーブするたびそちらに目を向け、ベッドのかげからルンバを見つめつづけるわさびくん。
しかしそのあと、ついにルンバがわさびくんにコンタクトをはかる。
ベッドと机の隙間に入るべくギュイイイーーンとつっこんでくるルンバに、わさびくんは大混乱。しばらくまさかの二本足(!)で様子を見守ったあと、「もうやだこんなの!」とばかり、ひらりとベッドに飛び乗った。
そこからは高みの見物。床をしゃかしゃか動きまわるルンバをベッドから見下ろし、やがて昼寝をはじめてしまった。
結論としては、猫にとってもルンバはUMAだった。そのうち慣れてきたらのっかることもあるのかもしれない。まあでも、普通に怖いよね。そりゃそうだよね。ごめんわさびくん。
猫ちゃん用「温泉トイレ」開発中
さてこのわさびくん、一体どこの猫なのか。
じつは「温泉風ねこトイレカバー」というプロジェクトを立ち上げている榎本翔太さんの飼い猫だ。ペット用のトイレをかわいくアレンジする“のれん”風カバー。クラウドファンディングで開発資金の調達に成功し、現在先行販売中。
自分で初めて猫を飼いはじめて、すぐ必要になったのはペット用トイレ。ネットで調べてみるものの「かわいいもの、かっこいいもの、ピンとくるもの」がまったくない。それなら自分で作ってしまおうと試作をはじめたのだそうだ。
完成した第1弾製品をハンドメイドマーケットminneで売りだしてみたところ、たちどころに話題になった。これはいけると、工場に発注してある程度の量産ができる体制を整えようとクラウドファンディングを始めたということらしい。
窓枠に固定するカーテンとちがい“のれん”はぶらさがろうとするとすぐはずれるような仕組みになっているため、ひっかかれてボロボロになることもないらしい。ちなみに、カバーはわさびくんもお気に入りだそうだ。
なお、ペット用トイレのアクセサリーともいえる「トイレカバー」をつくるのは、トイレそのものをつくると金型代がかかるため。将来的にはメーカーとの協業なども視野に入れて開発していきたいと話していた。
そういうわけで、変わったものに慣れている猫であっても、ルンバはやっぱり刺激が強かった。おそらく普通の猫ならなおのこと。ペットとルンバの同居を考えている方は、どうぞご参考にしていただければ(?)。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります