ソニー銀行が10月19日、日本初の11通貨対応のVisaデビット機能付きキャッシュカード『SonyBank WALLET』を発表した。外貨建て預金を組み合わせた国内外での柔軟な外貨取り扱い機能のほか、円建ての一般的な口座残高さえあれば、1.76%という割安なATM手数料で海外ATMから直接、外貨両替もできる。海外での買い物や決済利用の利便性で注目のサービスになりそうだ。
『SonyBank WALLET』の主要機能は、大きく分けて以下の2つだ。
(1)11通貨対応のVisaデビット機能で決済できる
・円高時にまとめて購入しておいた外貨や、外貨MMFからでも決済できる
・外貨口座の残高が不足した場合は、不足分を円建て口座から即時に両替決済(『円からアシスト』機能)。店側からは「残高不足」に見えない仕組み。
・デビット決済は預金残高から瞬時に決済されるため、クレジットカードと違い使いすぎない。
(2)PLUS(Visa)対応の全世界200万台以上の海外ATMで出金できる
・外貨口座がある場合は外貨で、円建て口座しかない場合でも低い為替手数料で両替出金が可能。
発表会に登壇したソニー銀行代表取締役社長の伊藤裕氏によれば、「これまでも海外で使えるキャッシュカードとしては『MONEY Kit GLOBAL』などを提供してきたが、十分にニーズを満たしきれなかったと考えている」と説明。
『SonyBank Wallet』は実際に寄せられた利用者の声を反映する形で、"海外決済で使いやすい外貨預金"をベースに、旅行者がうれしい"海外ATMで(多くの場合)空港の両替より割安に引き出せる"といった機能を持たせた形だ。
ソニー銀行では今回の発表を運用先や使う場所が広がるものとして"外貨ワールド2.0"と説明する。
発表会のなかで具体的な事例として解説された外貨決済のメリットでは以下のように説明している。
ショッピングの例:
海外ATM出金の例:
ショッピングの場合の円建て決済の為替手数料でメリットもあるが、海外で手元現金が不足した場合にATM出金の手数料が安いことにメリットを感じる人も多いんじゃないだろうか。対象外貨口座開設済みなら手数料1.76%のみのため、海外の空港や街中の両替所などでの両替レートより安価に済む場合が多く、たとえばアメリカ滞在時に「ドルがなくなりそうだ」と思ったら、近場にあるPLUS対応ATMで出金すれば良いだけ。
わざわざ両替所を探す必要なく簡単に現地通貨を調達でき、レートも両替所を使うよりトクということになる。
なお、SonyBank WALLETは、まず10月19日からソニー銀行に口座を持つ既存ユーザー向けに先行受付を開始し、2016年1月4日よりカード発行、サービス開始を行っていくという。
今後、新たにソニー銀行に口座を開設する新規顧客については、積極的にSonyBank WALLETを勧めていく方針だ。
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