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1200万画素CMOS×2&F2.0レンズで超高画質化!

リコー『THETA S』を発売前に触ってわかった実用性

2015年10月13日 11時00分更新

 2013年の初登場以来、毎年進化してきた全天球イメージ(360度VR)が撮影できるカメラ、『THETA』。その最新モデル『THETA S』(10月23日発売予定、予想実売価格4万2800円前後)では、2基の1/2.3型CMOSセンサー(1200万画素)と新開発のF2.0レンズで画質を向上。記録データの高解像度化に合わせ、記録容量は8GBに倍増。待望のライブビューも実現し、スマホで構図を確認しながら露出やホワイトバランスなど、さまざまな設定を調整できるようになりました。

底面にはマイクロHDMI出力とマイクロUSBを搭載。いずれのポートもPCとつないでライブストリーミングできる仕様ですが、USBでは1280×720ドット/15fps、マイクロHDMIでは1920×1080/30fps、1280×720/30fps、720×480/30fpsの3種類をディスプレーに合わせて自動切り替え。中央は三脚穴です。

 従来機『THETA m15』では最大3分だった1回あたりの動画記録時間も、THETA Sでは最大25分に延長し、フレームレートも30fpsにアップ。以前はPCアプリを介さなくては処理できなかった動画の生成もスマホ内のみで完結できます。いちいちPCに移動するのがめんどうだったのでありがたいですね。また、マイクロUSBやマイクロHDMI出力によるライブストリーミング配信にも対応するなど、機能面での進化も目を見張るものがあります。

THETA Sも従来のシリーズと同様、片手でサッと握れるサイズ感。付属のソフトケースに入れて小さいカバンでもサッと収納しておけるのが便利です。

 今年はYouTubeやFacebookがスマホなどでグリグリ視点を切り替えられる360度動画に対応したため、どんどん全天球イメージが身近なものになってきています。さらに、没入感の高い『Gear VR』などのVR HMDとの連携も注目されており、全天球イメージがようやく普及段階にきているのかなとすら思います。今回はそんなTHETA Sの試作機(製品版とは外観がじゃっかん異なる)を触る機会ができたので、その使用感をお伝えします。

 専用スマホアプリではスマホに無線転送したイメージはグリグリ回したり、ピンチ&ズームで拡大できます。この辺の仕様は以前と同じですが、画質が向上したぶん、精細感がすごく増しています。一方で、転送時間も向上していますが、画像ファイルが重くなったせいか従来より気持ち遅いような気も……。

 なお、アプリではライブビューで撮影設定がスムーズに変更できます。画像を確認しながら、構図や露出、ホワイトバランスなどを加減することが可能になり、撮ってから調整する手間が省けるのでラクチンです。

 新アプリ『THETA+』では作品をブラッシュアップですきます。従来もインターバル撮影は可能でしたが、このアプリではそれをタイムラプス化できます。フィルターやトリミングなどの画像編集を施すことも可能になりました。

 いよいよ発売まであと10日ということころですが、新THETAこと、THETA Sはパーティー向けのデジギアから性能と機能の進化でよりクリエイティブなツールになったような気がします。週刊アスキーでも取り上げた軍艦島の360度VRなど、以前の360度イメージは制作するのも公開するのも大変手間がかかるものでしたが、THETA Sのように高解像度でサクッと写真合成してくれるツールの登場で表現の“スピード”が変わってきているような気がします。パーティーの記念撮影からクリエイティブな作品制作まで使えそうなので、ご興味がある方はぜひ。

■関連サイト

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