世界で成功するスタートアップを率いてシリコンバレーに挑戦。
2015年11月3日にサンフランシスコで行なわれる“JapanNight VIII”のファイナルに出場するスタートアップ企業5社をプレゼンで選出する“セミファイナル”が10月3日に東京で開催された。シリコンバレーでワーキングスペースの提供やメンタリングなどを行なっているbtraxが主催する。過去にはグループワークソフト“ChatWork”や、視線操作型ヘッドマウントディスプレー“FOVE”などが決勝大会に進んでいる。
今回、出場した12社の中から選ばれたのはイラストとストーリーで英語を学ぶプラットフォーム“Comic English”、クルマのナビに音楽など運転中に使えるアプリ“Drivemode”、会議室からお寺まで空きスペースを利用できるマッチングサービス“スペースマーケット”、世界へ発信できる動画を作成できるサービス“Colavi” 、ネイティブどうしで語学を教えあい学べる“HiNative”の5社。いずれも海外での可能性、ピッチスキル、ユーザー価値、ビジネスモデル、テクノロジーの5つの審査項目で高い評価を獲得した。
中でもDrivemodeはビジネスモデルとユーザー価値で大きな評価を受けた。クルマの運転中にスマホを目視することなく、音声やワンタップでナビ機能やSpotifyなどの音楽アプリの操作が可能なスマホアプリ。グーグルが“Android Auto”、アップルが“CarPlay”と車載システムに対応させ、クルマのプラットフォームを狙いに来ているが、使われるのはおそらく高級車や先進国からとなる。新興国や普及価格帯のクルマに対して、スマホひとつで導入できるのを強みとみている。
この5社が出場する11月3日ファイナルのチケットは発売中。決勝ではどんなプレゼンを見せて、シリコンバレーの投資家から支援を獲得できるか、サービス展開に期待したい。
ピッチに出場したのは、オフラインでも山の地図を利用できる山の総合プラットフォームアプリ“YAMAP”、アプリでサッカー選手の動きを可視化する装着型デバイス“Eagle Eye”、キネクトを利用して体の動きで音楽を奏でるエンターテインメント性の高いサービス“KAGURA”などは惜しくも選出されず。いずれも他の国内ピッチコンテストなどで高い評価を得ているサービスばかりで、このコンテストのレベルの高さがうかがい知れた。そのほか日本の美を伝える2社に注目したい。
“Hiragana”は美しい日本語をアクセサリーにして売り出す。ひらがなをモチーフにして、書家の國廣沙織デザイナーの描く一筆をピアスなどに仕立てる。3Dプリンティングにも対応する。もう1社は小田原のスタートアップ企業の“YUNOMI”は日本茶を気軽に楽しめるよう、海外に輸出するマーケットプレイス。質は良いが海外に出せていない日本茶を販売して世界の消費者に日本文化を届ける。ともにテクノロジーや大きな面でビジネスモデルでは評価が上がらなかったが今後が楽しみだ。
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JapanNight VIII
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