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年間3900円で動画見放題&期間限定で端末が3000円オフ

1万円以下で4K動画も再生できる「Amazon Fire TV」&「プライム・ビデオ」をじっくり観てきた

2015年09月25日 09時00分更新

発表会にはアマゾンジャパン代表取締役社長ジャスパー・チャン氏(写真中央)が登壇。Amazon.comからもAmazonビデオ担当バイスプレジテントのティム・レスリー氏(写真左)、デバイス担当バイスプレジテントのピーター・ラーセン(写真右)が駆けつけた。

 Amazon.co.jpは定額動画配信サービスの“プライム・ビデオ”の提供をスタート。加えて、セットトップボックス型端末の「Amazon Fire TV」、スティック型の「Fire TV Stick」の日本発売を発表しました。発表会場には実機も置かれていたので、外観などの詳細をお送りします。

クアッドコアCPU搭載で
4Kコンテンツにも対応する「Amazon Fire TV」

Amazon Fire TVに音声検索機能付き里リモコンが付属。ゲームコントローラーは別売。

 Amazon Fire TVは、テレビとHDMIで接続してTVをいわゆる“スマートTV”化できるセットトップボックス。MediaTek製のクアッドコアCPU(2GHzデュアルコア+1.6GHzデュアルコア)で、メモリーは2GB。内蔵ストレージは8GBで、最大128GBのmicroSDXCカードが利用可能。

 Wi-FiはIEEE802.11ac対応で、2×2MIMOで通信できます。セットトップボックス型のライバル機としてはドコモとエイベックスの提供するファーウェイ製「dターミナル」やGoogleの展開する「Nexus Player」に比べて、かなり高性能なスペック構成になっています。

5.2インチの「Xperia Z2 SO-03F」(写真右)と比較。115ミリ四方で、天板にはAmazonロゴが記されています。

背面には各インターフェースが配置。左から電源、HDMI出力、有線LAN(10/100 Ethernet)、マイクロSDカードスロット、USB 2.0。厚みは17.7ミリ。

 先述の「dターミナル」は「dTV」や「dアニメストア」を視聴するための専用機(YouTubeも見られますが)なので、Amazon Fire TVはどちらかといえば「Nexus Player」寄りの端末になっています。今回提供開始されたプライム・ビデオの視聴だけでなく、HuluやGYAO!といったほかの定額動画配信サービスはもちろん、niconico、YouTubeといった無料の動画配信サービスにも対応しています。

実際のホーム画面。FireタブレットもAndroidベースであることから、Fire TVもAndroid TVベースに開発されているのかもしれません。

 動作は非常に快適。豊富に用意されているコンテンツのサムネイルも高速にスクロールでき、3D効果を多用したゲームも問題なく動作します。そして何よりAmazonの提供する4K(3840×2160ドット)解像度のコンテンツ(最大30fps)の再生に対応しているので、4Kテレビを持っている人であればいちはやく高精細な映像を体感できます。

音声で“ダースベイダー”と入力したあとの検索結果。このように作品はタイトルや役者名だけでなく、キーワードでも検索できます

4Kコンテンツには「UHD」のマークがついています

 動画の再生だけでなく、ゲームプレイやスマホで撮影した写真の閲覧(Amazon Cloud Drive経由)、そしてサポートサービス「Mayday」も利用可能。Maydayはいわゆるサポートサービスで24時間365日専用の担当者に操作方法や設定方法などを相談できます。Fire TVを遠隔で操作してもらえるため、ゲームコントローラーの接続など、少し深い層にある設定項目などもわかりやすく解説してくれます。

スマホで撮った写真は瞬時にクラウドに同期される。iPhone/Android対応。

Mayday利用中は右下にアイコンが表示される。サポート担当者から操作箇所をハイライトで明示されることも。写真はAmazon側のサポート担当者がゲームコントローラーの接続設定項目を丸で囲んだところ

 価格は1万2980円で、プライム会員であれば3000円引き(新規登録の場合は4000円のAmazonギフト券を付与)。現在予約受付中で10月28日発売予定です。

 プライム会員であれば、4Kコンテンツの再生に対応した端末が1万円以下で買えるということで、かなり攻めている価格設定ではないでしょうか。もし、4Kコンテンツにあまり興味がない場合は、さらに安いスティック型の「Fire TV Stick」(直販価格 4980円〜、プライム会員なら1980円〜)を選ぶのも◎。スティックはコンパクトサイズにまとまっているため、デュアルコアCPU、microSDカード非対応など4Kコンテンツ再生以外の面でも差があります。

会員価格は26日までの期間限定。

会員価格期間はFire TVと同等。Fire TV Stickは付属するリモコンによって価格差がある。音声検索機能付きリモコンはFire TVと同等。

動画配信サービスとしての勢いは上々
Amazon App Storeの充実度もカギに

 Fire TVシリーズで利用できる2大コンテンツは、あえて言うまでも無く動画コンテンツとゲームタイトルです。動画コンテンツに関しては24日より開始したプライム・ビデオが利用でき、米国の映画・TVドラマ作品に加え、邦画もラインアップ。さらに、映画版「しまじろう」や米国ドラマ「MR.ROBOT」などの独占配信コンテンツも充実しています。

Kindleでもおなじみの「WhisperSync」も対応。エピソードごとに「どこまで視聴したか」が保存され、端末に関わらず同期されるので、通勤途中に観ていた映画を、家に帰って続きからテレビで観ることも可能。

また、学習予測機能もパワフル。プライム・ビデオではユーザーの思考などを予測して事前に冒頭数秒間ぶんのキャッシュをとっており、観たいときにすぐに視聴開始できます。この機能はもちろんスマホやタブレット版アプリでも有効で、キャッシュはWiFi接続時に取得されます。(モバイルネットワーク接続時は自動オフ)

 一方で、ゲームに関しては「Amazon App Store」の配信タイトルが利用できます。開発者は、スマホ&タブレット版App Storeと同じように、テレビ向けにカスタマイズしたアプリを公開し、収益を上げることができます。担当者に確認したところ「すでにAmazon App Storeでアプリを提供しているデベロッパーであれば、Fire TVへはスムーズに対応できる」とのことでした。同社がパートナー企業や開発者に対してFire TV向けにゲームを提供するメリットをいかに伝えられるかが、ユーザーのゲーム体験に直結する要素になりそうです。

現状で利用できるサービス・タイトル例。

 プライム・ビデオは、見放題コンテンツがプライム会員の特典の範囲内で収まり、年間3900円で利用できる部分がライバルに比べて非常に魅力的。期間限定ですが、端末代も格安になるので、お急ぎ便などでプライムサービスを契約しているユーザーはぜひこの機会にチェックしてみてください。

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