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iPhone 6s/6s Plusの発売前にネットワークについて理解する

iPhone 6sで使えるドコモ「PREMIUM 4G」は日本最高速なだけじゃない!?

2015年09月18日 16時00分更新

「ボトムの速度」の改善が
全体の快適度につながる

 こうした通信の新技術を投入すると、下り最大速度ばかりがアピールされており、今回も下り最大262.5Mbpsという「最高速」がメディアにも取り上げられる。平松氏は「最先端を示すためにもトップスピードの説明もするが、今注力しているポイントは混んでいるところを改善すること」とする。

 「スピードの速さだけでなく、悪い所がないというところをしっかりお見せしたい」と言うのだ。たとえば今回の2GHz帯+1.7GHz帯のCAも、当初は都市部を中心に展開していくが、これは都市部の混雑する場所を解消し、「ボトムの速度」を改善することが一番の狙い。逆に比較的空いているエリアでは、ユーザーが不満のない速度が出るようにエリア設計をする、という考え方だ。

PREMIUM 4Gの導入前後で、混雑時の通信速度が大きく改善

速度が最も低下する「ボトムの速度」が改善されている

 この「ボトムの速度」も、時代によって変化していると平松氏は指摘する。携帯電話で使われるコンテンツも、テキストベースから画像になり、そして動画の視聴が増えている。ユーザーが期待する最低限の速度が上がってきており、「サービスの進化の先を見据えて設計していく」必要があるわけだ。

 最高速度の向上は全体の通信速度の底上げに繋がるので重要な指標だが、それよりも「混雑している時間帯・場所でも、ユーザーがやりたいことが快適にできる速度」がPREMIUM 4Gのポイントだ。それが現時点では動画となる。そしてユーザーがいつでもどこでも、快適に動画が視聴できる速度を確保することを目指す。

2020年には5Gも開始予定
──未来のコンテンツも快適に使えることうぃ目指す

 今後ドコモは、3CCや新たな周波数帯域の利用、MIMOの高度化といった技術の進化を経て、2020年には5Gを開始する計画。こうした「トップスピードの進化」を目指すと同時に、「今まであまり注目されなかった、あるいは事業者側が伝えられていなかった“快適さ”」(平松氏)も重視する。

 そのための技術開発や新技術の導入も進めていくが、さらにドコモスピードテストアプリの提供によって、ユーザー側でもドコモに対して速度の不満を伝えやすくなった。従来のネットワーク側からの監視だけでなく、こうしたユーザーからの情報も踏まえながら、きめ細かいエリア設計や技術の導入を進めていく考えだ。

今後のネットワークの進化

「快適さを追求したネットワーク作りをしていきたい」と語る



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